ユナイテッド航空と乗客、和解成立 降機強制で

デイビッド・ダオ医師 Image copyright Reuters
Image caption ユナイテッド航空機から引きずろ降ろされ負傷したデイビッド・ダオ医師の映像は、インターネットで広く拡散した

米ユナイテッド航空の機内から強引に引きずり降ろされ負傷したケンタッキー州在住の医師が、同航空から和解金を受け取った。医師の担当弁護士が27日、明らかにした。

デイビッド・ダオ医師(69)の弁護士たちは、「円満な和解」が成立したと発表。和解金の「金額は公表しない」ことが和解条件の一部だったと説明した。

同航空のオスカー・ムニョス最高経営責任者(CEO)が「正しく対応すると話していたとおり、正しく対応した」と弁護士たちは話した。

トマス・デメトリオ弁護士は、ダオ医師が「本人にそういうつもりがないまま意図せずして、(ユナイテッド航空に)規則を変えさせる運動の推進者になってしまった。その結果、文字通り何百万人もの旅行者が確実に恩恵を受けることになる」と述べた。

同じ日にユナイテッド航空は、オーバーブッキング(過剰予約)時の降機補償額を最大1万ドルに引き上げるほか、手続きの規則を変更した

規則変更を発表したムニョスCEOは、「すべての顧客は最高級のサービスを受け、最大限に尊重され敬意をもって扱われるべきです。2週間前、私たちはその基準を満たすことができなかった。心より深く謝罪します」とコメントした。

ユナイテッド航空は9日夜、シカゴ発ケンタッキー州ルイビル行きの満員のフライトに社員を載せるため、デイビッド・ダオ医師(69)を強引に引きずりおろした。ダオ医師は鼻を骨折し、前歯を2本折るなど重傷を負った。この際の映像がソーシャルメディアに投稿され、同社は広く非難された。ダオ医師の弁護士によると、ベトナム生まれの医師は「サイゴン陥落とベトナム脱出より恐ろしかった」と話したという。

オーバーブッキング時の補償額については、デルタ航空も上限を9950ドルに引き上げ、サウスウェスト航空は今後はチケット販売時に定員以上の予約を受けないことにしたと方針を発表している。

航空専門家の間では、ユナイテッド航空やデルタ航空が示す補償金の上限が実際に提示されることはないのではないかと疑問視する声もある。

ダオ医師を引きずり降ろしたシカゴ航空局係官3人と管理職1人は、有給の停職処分を受けている。

(英語記事 Passenger dragged off United Airlines plane wins settlement

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