アフガニスタンのIS指導者を殺害=米軍・アフガン政府

米軍の支援を受けたアフガニスタン軍は対IS作戦を相次いで実施している Image copyright AFP
Image caption 米軍の支援を受けたアフガニスタン軍は対IS作戦を相次いで実施している

米軍とアフガニスタン政府は7日、過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)のアフガニスタンにおける地域組織のトップ、アブドゥル・ハシブ幹部を殺害したと発表した。

米軍によると、10日前にアフガニスタン東部のナンガルハル州で実施した両国の特殊部隊の合同作戦で、ハシブ幹部を殺害したという。

ハシブ幹部は、今年3月に軍の病院が攻撃され、少なくとも50人が死亡した事件を指示した人物だとみられている。

米国防総省は先月、ハシブ幹部の殺害に成功したもようだと明らかにしていた。

合同作戦では、ISが使用しているとみられる地下道網の近くで米特殊部隊の隊員2人が死亡した。米軍は先月13日に大規模爆風爆弾(MOAB)を投下している。

ハシブ幹部は昨年、前任者が米軍のドローン(無人機)による攻撃で死亡したことを受けてISのアフガニスタン地域組織の指導者に就いていた。

ハシブ幹部は3月の軍病院攻撃の首謀者だとみられているものの、アフガニスタンの安全保障専門家の一部は、同国では依然として小規模だとされる集団が大規模な攻撃を計画・実施できるのか疑念があると指摘している。

米軍は発表文で、ハシブ幹部殺害に加えて、今年に入ってから米・アフガニスタン両軍が何百人ものIS戦闘員を殺害または拘束したと述べた。

「攻撃により、IS支配下にあった地区の半数以上がこれまでに解放され、地元住民たちは2年以上ぶりに住んでいた場所に戻ることができた」

BBCは米軍の発表内容を独自に確認できていない。

アシュラフ・ガニ・アフガニスタン大統領のセディク・セディキ報道官はツイッターで、「AFG(アフガニスタン)特殊部隊はアフガニスタンのIS指導者を殺害した。我々の英雄が大きな成功を収めた」と述べた。

Image caption アフガニスタンの地図

ISは2015年にアフガニスタンとパキスタンへの進出を発表し、いわゆる「ホラサン州」(一部にはISIS-Kと呼ばれる)と名付けた地域の設置を宣言。その後、多数の犠牲者を出した大規模攻撃を繰り返し行っている。

昨年7月には、イスラム教シーア派が首都カブールで開いた集会で自爆犯による攻撃のため約80人が死亡した。

3カ月後にはシーア派の宗教行事「アシュラ」を標的にした同様の攻撃で約30人が死亡。さらに11月には首都カブールの礼拝所(モスク)で攻撃が起き、30人以上が命を落とした。

昨年2月に最高裁判所の前で起きた自爆犯による攻撃で22人が死亡した事件についても、ISは犯行声明を出している。

しかし、アフガニスタンでは勢力がより大きいタリバンとの武力抗争が起きている。BBC特派員によると、タリバンとの闘争のため、ISは勢力や支配地域の拡大に苦戦している。

ISのアフガニスタン国内での主な拠点となっているのは、東部のナンガルハル州とクナール州。ISがアフガニスタン国内で勢力拡大に苦戦していることが、首都などの地域で大規模な攻撃に注力する理由の一つだとアナリストらは指摘している。

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Image caption ハシブ幹部の前任者、ハフィズ・サイード幹部は昨年殺害されている

(英語記事 Afghanistan IS head killed in raid - US and Afghan officials

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