トランプ氏「機密情報をロシア外相らに提供」=複数報道

ホワイトハウスで歓談するトランプ大統領(中央)、ロシアのラブロフ外相(左)、ロシアのキスリャク駐米大使 Image copyright AFP
Image caption ホワイトハウスで歓談するトランプ大統領(中央)、ロシアのラブロフ外相(左)、キスリャク駐米大使(9日)

複数メディアは15日、ドナルド・トランプ米大統領が10日にホワイトハウスでロシア外相らと会談した際、過激派勢力のいわゆる「イスラム国」(IS)に関する重要機密情報を外相らに明らかにしたと伝えた。米紙ワシントンポストが最初に報じた内容を、ニューヨーク・タイムズやロイター通信なども伝えた。一方で、政権の国家安全保障問題担当補佐官は、既知のことしか伝えていないと反論し、報道内容を否定した。

ワシントン・ポストによると、トランプ氏が大統領執務室でセルゲイ・ラブロフ外相に伝えた機密情報とは、米国の同盟国が入手したもので、ロシアと共有する許可を米国に与えていなかったという。

一方で、会談の場に同席していたハーバート・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題)は、ホワイトハウスの外で記者会見し、「今晩報道された内容は、事実と異なる。大統領と外相は両国が同じように直面する様々な脅威について話し合った。その中には民間航空への危険も含まれる」、「機密情報の情報源や入手方法については一切話し合っていないし、大統領はすでに広く周知されているもの以外、軍事作戦について何も明らかにしなかった」と述べた。

レックス・ティラーソン国務長官も、「個別の脅威の性質については話し合ったが、情報源や手法や軍事作戦については話し合っていない」と声明を発表した。

これに対してワシントン・ポストは、政権側の説明は、自分たちの報道内容の否定に相当しないと反論。自分たちの記事は、トランプ氏が軍事作戦や情報源や情報の入手方法について話したと書いたのではなく、トランプ氏が明かしたISの秘密計画の内容とその場所の名前を通じて、情報源や入手方法が特定されてしまうと情報関係者は懸念していると書いたのだと、同紙は反論している。

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「大統領がロシアに機密明かす」報道に米政権幹部反論

トランプ氏については、選挙運動関係者がロシア当局と結託していたという疑惑が取りざたされ、連邦捜査局(FBI)や上下両院の情報委員会が内容を調べている。

大統領はこのロシア疑惑を「偽ニュース」と一蹴してきた。

大統領選の最中、トランプ氏は繰り返し、民主党候補ヒラリー・クリントン元国務長官による機密情報の取り扱いがずさんだと批判を重ねた。


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実際に何が?

ワシントン・ポストやニューヨーク・タイムズが政権筋の話として伝えたところによると、トランプ氏は大統領執務室でロシアのラブロフ外相やキスリャク駐米大使と会談した際、ISについて機密情報を提供した情報源の暴露につながりかねない詳細を明らかにしたという。

報道によると、ISの秘密作戦に関する内容で、大統領は「台本から外れた」内容を話し出した。機密情報は米国の同盟国が米国に提供したものながら、他の同盟国と共有するには危険すぎる内容だとみなされていたという。

ワシントン・ポストは、同席していた関係者は大統領の失言に気づき、慌てて中央情報局(CIA)と国家安全保障局(NSA)に連絡することで、「被害を最小化」しようと動いたと伝えている。

大統領がロシア外相やロシア大使をホワイトハウスに招き入れたのは、FBIのジェイムズ・コーミー長官を解任した翌日。大統領執務室での会談について、米メディアは取材が許されず、ロシア国営通信社のカメラマンが一部を撮影した。

ワシントン・ポストの報道を受けて、上院の民主党ナンバー2、リチャード・ダービン院内幹事は、トランプ氏のふるまいが「危険」で「無思慮」のように思えると批判した。

上院外交委員会のボブ・コーカー委員長(共和党)も、もし報道が本当なら「非常に、非常に気がかりだ」と反応。「(政権は)紛れもなく現在、負のスパイラル状態にあって、何とかして態勢を立て直す必要がある」とブルームバーグ通信に話した。

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FBI長官解任 ホワイトハウスと大統領の説明が矛盾

(英語記事 Trump 'shared classified information with Russia'

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