強盗に遭ったバナナ売りのお年寄り ネットで支援広がる

スラトマンさん(左から二人目)に支援金を手渡すレザさん(左端) Image copyright Facebook: TommyReza Chokolatoz
Image caption スラトマンさん(左から二人目)に支援金を手渡すレザさん(左端)

インドネシアでバナナの行商をする94歳の男性が強盗被害に遭い、所持していた100万ルピア(約8300円)以上を奪われたことを受け、インターネット上で男性への支援が広がっている。

スマトラ島のジャンビ州で行商していたスラトマンさんは、バナナを売って欲しいと車の中から言われ車に乗ったところ、2人の男にすべての所持金を巻き上げられたという。その後、男たちはスラトマンさんを車から無理やり降ろし走り去った。

フェイスブックのユーザー、トミー・レザさんがスラトマンさんの動画を公開すると、同情して寄付を申し出る人々が相次いだ。

レザさんによると、スラトマンさんはバナナの売上金で、今月行われるイスラム教の祭り「イード・アル・アドハー」のために新しい家具を買う予定だったと話したという。

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Image caption スラトマンさん(写真)は車の中にいた男たちに売上金を奪われた

レザさんはBBCニュースに対し、涙を流すスラトマンさんに偶然遭遇したと話した。「たまたまその場所にいて、助けを求めて叫ぶ男性を見たんです」。

レザさんがスラトマンさんの話をフェイスブックに投稿すると、友人たちが次々援助を申し出た。それを見てレザさんは、スラトマンさんが失ったお金を寄付で集めようと決心したという。

「多くのジャンビ州住民だけでなく、香港やマレーシアといった海外の人からも、どこに寄付をしたらいいかという問い合わせを受けた」とレザさんは話す。

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Image caption レザさんの投稿

強盗に対する怒りの声を投稿する人も多かった。カリスタ・プリマリアさんはフェイスブックへの投稿で、「いろんな意味で最低な行為だ」と書いた。「先ず、ただ生活費を稼ごうとしている年寄りの男性をいじめるところが品性を物語っているし、断食月にこんな醜い行いをできる人がいるというのが信じられない。連中は恥を知るべき」。

レザさんの動画を見たアンジー・クロンさんは、「あまりにひどくて涙が出た。私たちの国はここまで落ちぶれたのか。当局にこの悪人たちを捕まえてほしい」とコメントした。

動画が多くの人に共有された結果、スラトマンさんのために集まった寄付金は合計3700万ルピア以上になった。ジャンビ州の知事も500万ルピアを寄付し、スラトマンさんの手元に残っていたバナナをすべて買い上げた。

レザさんは集まった寄付金をスラトマンさん一家に手渡した様子を写した写真を投稿した。

レザさんは、「彼(スラトマンさん)はとても感謝していた」と話す。「インドネシア人は素晴らしい。お互いに対する思いやりに感動しました」。

取材:ヘザー・チェン記者とBBCインドネシア語編集部

(英語記事 Donations pour in for robbed Indonesian banana-seller