「面倒なことになった責任は私に」 メイ英首相、事態収拾を約束

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テリーザ・メイ英首相は12日、自ら実施を決めた先週の総選挙で与党・保守党が単独過半数を失う結果となったことについて、同党議員らに謝罪し、「このような面倒なことになったのは私の責任で、脱却できるようにする」と述べた。関係筋が明らかにした。

保守党議員の会合「1922委員会」に出席したメイ首相は、「皆さんが望んでいる限り」党首にとどまると述べたという。

有力議員の一人はBBCに対し、メイ首相は「本当に恐縮している様子だったが、打ちひしがれているという感じではなかった」と語った。

政府の施政方針演説にあたる「クイーンズ・スピーチ」(女王演説)が、予定通り来週19日にできるのかどうか懸念されるなか、主要閣僚の一人は、北アイルランドの保守政党、民主統一党(DUP)との閣外協力の協議が早ければ19日にもまとまり、「女王演説」について下院審議を進められるだろうと見通しを示した。

しかし、デイミアン・グリーン筆頭国務相は、「女王演説」が確かに予定通り行われるとは言明できないと話す。

最大野党の労働党は、政府が「混乱状態」で、「極端なブレグジット」に反対する有権者の声を依然として「認めようとしない」と批判した。

メイ首相は2時間に及ぶ議員らとの会合で、政府方針への「拒否権」をDUPが得ることはないと述べたという。また、差別禁止をうたう平等法を薄めるようなことはしないと述べた。保守党とDUPは平等法について意見が対立している。

恐縮してもらいたいと

BBCのローラ・クンスバーク政治担当編集委員は、メイ首相に「恐縮してもらいたい」と求めていた与党議員たちは、「希望がかなったようだ」と語った。

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Image caption 閣議を開いたメイ首相

首相への辞任圧力は「弱まった」ものの、首相は自分の権威が「著しく損なわれた」と述べ、これまでのような決定権はないと認めた。

会合に出席したジュリアン・ナイト議員は、メイ首相が「謙虚かつ断固としていて、国の統治とブレグジット交渉に取り組まなくてはと、意志が固かった」と述べた。

サラ・ウォラストン議員はツイッターで、「保守党議員たちは皆、TM(テリーザ・メイ)を支持すると言った。私としてはそれはずっと変わらない」と書いた。

保守党のある元閣僚はBBCに対し、メイ首相の対応は「素晴らしかった」と述べ、「メイボット」(訳注:ロボットのように決まり文句を繰り返すメイ」の意味)は姿を消し、本当の指導者が戻ってきたと語った。

「女王演説」は閣僚が用意する施政方針演説。この下院可決が、メイ首相が提案する少数派政府にとって最初の主要なハードルとなる。否決されれば、内閣への不信任とみなされる。

「女王演説」が延期されたのかとの質問に、グリーン筆頭国務相は、DUPとの協議に言及した。

「合意の最終的な詳細が分かるまで、何も確実なことは言えない」とグリーン氏は述べた。

「協議は順調だと分かっているし、このとても大事な時にこそ、中身のある『女王演説』を提出したい」

羊皮紙は間に合うのか

「女王演説」が予定通りに行えない理由の一つとして、羊皮紙の問題が指摘されている。

「女王演説」は伝統的に、羊皮紙に書かれるのが決まりで、乾くまでに何日かかかる。しかし保守党とDUPとの協議がギリギリまで続けば、演説内容の確定もずれ込むため、乾かす時間がとれず、19日に間に合わないのではないかと懸念されている。

BBCのノーマン・スミス政治担当副編集長は、演説では選挙公約のいくつかについて表現が弱められたり削除されたりすると予想されるなか、演説内容は「不透明」なままだと話す。

ブレグジット交渉は当初、今月19日に正式に開始する予定だった。しかし、デイビッド・デイビスEU離脱相は、政界の動きを受けて、数日延期される可能性を示唆した。

11日の内閣改造ではわずかな変更にとどめたメイ首相は12日、閣外相など中間レベルの政府役職の入れ替えを行った。

(英語記事 May tells MPs: I got us into this mess and I will get us out

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