英女王が議会で施政方針演説 ブレグジット準備法案中心に

「女王演説」に臨むエリザベス女王(写真右は同行したチャールズ皇太子)
Image caption 「女王演説」に臨むエリザベス女王(写真右は同行したチャールズ皇太子)

英国のエリザベス女王は21日、テリーザ・メイ首相率いる政権の施政方針を述べる「女王演説」を議会で行った。「なめらか、かつ秩序のとれた」欧州連合(EU)からの離脱を目的とした複数法案の説明が、演説の大部分を占めた。

演説で触れられた27法案のうち、8本がブレグジットや、それに伴う移民や貿易の制度、漁業や農業といった産業への影響に対応する内容だった。

メイ首相は議員らに、「国家的な変化という機会を捉えて」、公正な国を造るために団結し働くよう呼びかけた。

しかし、野党・労働党のジェレミー・コービン首相は、多くの選挙公約を演説に盛り込まなかったメイ首相は権威を失っていると指摘した。

演説は、与党・保守党がこれまで提案してきた (1) 富裕な年金生活者に対する冬の燃料費補助の廃止、(2) 年金の2.5%一律引き上げ廃止、(3) 選抜制公立中学高校(グラマースクール)の拡大 (4) すべての幼児の給食無料化――には触れなかった。社会福祉費の改革は外部の意見を求め、エネルギー価格のキャップ制導入についてはさらに検討すると表明した。

保守党が単独過半数を失う結果となった今月8日の総選挙を受けて、アイルランドの地域政党、民主統一党(DUP)との閣外協力に向けた協議が続けられるなか、首相官邸は、来週予定される女王演説に対する下院の採決で、「信任が得られる」との自信を示した。

DUPも、来週の下院採決までにメイ政権と合意できる自信があると述べた。

女王演説では招待予定の国賓について触れるのが通例だが、ドナルド・トランプ米大統領の訪英には言及がなく、今年予定されていた訪問が延期されたとの見方を強める結果となった。政府高官らは、演説に盛り込まれなかった唯一の理由は、日程が決まっていないからだと説明した。

女王演説にエジンバラ公フィリップ殿下は同行せず、チャールズ皇太子が女王の隣りに座った。エジンバラ公は20日夜に入院。バッキンガム宮殿は、既往症が原因の感染症の治療のためで「予防的措置」だと述べた。

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Image caption 入院中のエジンバラ公に代わってチャールズ皇太子が女王に同行した
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Image caption 女王は王冠をかぶらず簡素な儀式となった
Image caption メイ首相(写真左)とコービン労働党首(同右)。女王演説をめぐる審議は来週行われる

(英語記事 Queen's Speech: Brexit bills dominate government agenda

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