フィリピン警察の麻薬摘発で32人死亡 1日で過去最多

「麻薬撲滅戦争」に対しては国際社会から激しい非難の声が上がっている Image copyright Getty Images
Image caption 「麻薬撲滅戦争」に対しては国際社会から激しい非難の声が上がっている

フィリピンで15日、警察による麻薬犯罪の一斉摘発で32人が死亡し、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領が昨年6月の就任以来推し進めてきた「麻薬撲滅戦争」が始まってから1日で最も多い死者が出た。

一斉摘発は首都マニラの北にあるブラカン州で24時間にわたって実施された。警察は、容疑者たちが武装しており警官に抵抗したため殺害されたと説明した。

賛否両論がある「麻薬撲滅戦争」をドゥテルテ大統領が開始して以来、死者数は何千人にも上る。

死者が増え続けるなか、国際社会からは激しい批判の声が上がっている。ドゥテルテ大統領は過去に、裁判を経ない死刑を認める発言をしている。

地元報道によると、ブラカン州全域の数十カ所で行われた一斉摘発は15日午前零時に始まった。100人以上が逮捕され、違法薬物や武器が押収された。

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Image caption 今年3月に再開された「麻薬撲滅戦争」は多くの逮捕者も出している

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、フィリピン警察が裁判外での死刑を計画的に行っていると非難。1人を射殺するごとに報酬が与えられたとする警官の主張などから、金銭的な奨励があったとみられると指摘した。

容疑者たちが射殺されたのは武装して警察に抵抗したためだとする警察の説明に対しては、事実と異なるとの指摘も出ている。

ドゥテルテ大統領は今年1月に「麻薬戦争」を一時的に停止し、警察内部の腐敗を一掃して麻薬捜査部隊を再編すると約束した。「麻薬撲滅戦争」は今年3月に再開された。

(英語記事 Philippine drug war sees 'bloodiest night' of deaths

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