EU、離脱交渉での英政府の「あいまいさ」に懸念表明

デイビス・ブレグジット担当相(写真左)とバルニエ首席交渉官(同右) Image copyright Reuters
Image caption デイビス・ブレグジット担当相(写真左)とバルニエ首席交渉官(同右)

英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる3回目の交渉が28日にブリュッセルで始まり、EUのミシェル・バルニエ首席交渉官がこれまでの交渉の進み具合に懸念を表明した。

28日の交渉開始を前にバルニエ氏は記者団に対し、英政府が「あいまいさ」をなくし、離脱に伴う清算金やEU市民の権利、アイルランドと北アイルランドとの国境管理をめぐる問題など「分離」問題で進展が見られないかぎり、EUと英国の将来の関係を議論できないと警告した。

一方、英国のデイビッド・デイビス・ブレグジット担当相は、双方が「柔軟性と想像力」を見せなくてはならないと述べた。

EUと英国は、今週の交渉で大きな進展がある可能性は少ないとの見通しを示している。

BBCのケビン・コノリー欧州担当特派員は、「お互いに対するかなりのいら立ちをあらわにした」説明が、記者団に繰り返されており、そのことが交渉の雰囲気を物語っていたと語った。

EUは、英政府のアイルランドと北アイルランドとの国境管理について「呪術的思考」になっていると非難。一方の英国は、欧州が「手切れ金」の要求を「ふっかけている」と主張している。

主要な「分離」問題の3つ目は、離脱後の英国民とEU市民のそれぞれの国・地域での法的保護だ。

バルニエ氏は、「あなた方(英政府)にはすべての分離問題について態度を表明してもらう必要がある。十分な進展のために必要だ。真剣な交渉を始める必要がある」と語った。

「建設的な交渉をするために、明確な英政府文書が必要だ。あいまいさをなくすのが早ければ早いほど、将来の関係や過渡期について協議できるようになる。(英国を除く)EU加盟27カ国と欧州議会は団結している。分離問題への適切な対応がないのは、受け入れられない。前に進むため、今後数週間の交渉を強化する用意がある」

デイビス担当相は、英政府の目標は依然として、欧州全体の市民や企業にとって利益になる「双方に有利」な合意を得ることだと述べた。

デイビス担当相は、今週の「技術的な協議」は先月の交渉内容や英政府が最近発表したEU離脱の将来像に関する文書に基づいて行われると語った。

「英国にとって、すべての問題について技術的な協議で前進するのが今後1週間の目的だ。我々は合意できる点を確定させ、意見が合わない部分を解決に近づけ、幅広い問題についてさらに前進したい。そして袖をまくりあげ、再び仕事に取り掛かる用意がある」

バルニエ氏は先週、第3回交渉は「秩序ある脱退」が中心議題になると、ツイッターでコメントした。

今回の交渉では、交渉担当者らはまず作業部会に分かれて双方の提案について協議を行い、31日にバルニエ氏とデイビス氏が取りまとめる予定となっている。

(英語記事 Brexit: UK and EU negotiators call for more progress

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