米テキサス州洪水 「最悪は脱していない」と知事

テキサス州オレンジ市で避難する人たち(30日) Image copyright Reuters
Image caption テキサス州オレンジ市で避難する人たち(30日)

米南東部テキサス州でハリケーンから低気圧に変わった「ハービー」がもたらした大雨による洪水被害が続くなか、同州のグレッグ・アボット知事は「最悪は脱していない」と語った。

アボット知事は、雨が降り続いており、一部地域では今後1週間洪水が続く可能性があると指摘した。

死者は20人以上と報じられており、ヒューストン、ポート・アーサー、ボーモント各市の幅広い地域が水没している。

ハービーは低気圧に弱まったが、隣のルイジアナ州でもハービー接近に伴い洪水が発生している。

テキサス州では8500件以上の救助が実施され、3万2000人以上が依然として避難所で生活している。

現在1万4000人の州兵が救助活動などの支援に当たっており、さらに1万人が加わる見通し。

お使いの端末ではメディアプレイバックはご利用になれません
ヒューストン市民「人間の鎖」で高齢者の救出に協力

国立気象局(NWS)は、メキシコ湾沿岸のシダー・バイユー地域で25日以降の降雨量が52インチ(1320ミリ)近くに達し、米国本土での過去最高を記録したと発表した。

しかし、テキサス州での雨は今後かなり弱まるとNWSは予測している。

当局者とボランティアの救助隊員たちが、洪水で身動きがとれなくなった人々の救出にあたっている。

家族6人が死亡

ヒューストン市があるハリス郡の保安官事務所は、避難しようとワゴン車に乗っていた4人の子供と曽祖父母2人の家族6人が、溺死したと確認した。

Image copyright AFP / Getty Images
Image caption ジェットスキーを使って移動する地元住民(30日、米テキサス州クロスビー市)

犠牲者の一人、デビー・サルディバーさん(16)は27日にフェイスブックで、「寝ていないし不安。早く通り過ぎてほしい」と不安をつづっていた。

ハリス郡のエド・ゴンザレス保安官は、一家の死亡を確認した際、「最も恐れていたことが現実になった」と語った。

亡くなった老夫妻の息子でワゴン車を運転していた男性は、車から脱出するのに成功し、木につかまり救助を求めて叫んでいたところを救助された。

当局は人々に自動車を運転しないよう呼びかけている。水の力が軽視されがちで、死傷者の多くは道路上で遭難しているという。

化学工場めぐる懸念

ハリス郡クロスビーでは、化学工場が爆発を起こす懸念が高まっている。工場を所有するアルケマ社のリッチ・ロウ最高経営責任者(CEO)は記者らに対し、「予防策はない」と語った。ロウCEOは、洪水で冷蔵設備が稼動しなくなったため、化学品に火がつく可能性が高いと説明した。

29日には工場の近隣住民に避難命令が出された。

Image copyright Reuters
Image caption 避難所に来たルイジアナ州在住のデニース・バイタルさんは、2005年のカトリーナ来襲では自宅が破壊されたと語った

一方、ハービーは30日午前にルイジアナ州南西部のキャメロン郡近くで再び上陸。勢力を弱めながら北東に向かって進むと予想されている。

NWSは、今後3日間はルイジアナ州からケンタッキー州にかけて大雨が予想されると発表した。

ルイジアナ州南部とミシシッピ州南部の一部地域では、鉄砲水警報が現在も解除されていない。

予報によると、2005年のハリケーン「カトリーナ」による大規模災害が発生したニューオーリンズ市はハービーの進路には直接入っていない。

Image caption ハービーの予想進路

(英語記事 Houston floods: 'Worst not yet over,' says Texas governor

この話題についてさらに読む