EUから「脅されるべきでない」 離脱交渉めぐり英閣僚

日本での3日間の予定を終え記者会見するフォックス国際貿易相(1日)
Image caption 日本での3日間の予定を終え記者会見するフォックス国際貿易相(1日)

テリーザ・メイ英首相の訪日に同行するリアム・フォックス国際貿易相は1日、英国の欧州連合(EU)離脱に伴う分担金などの清算について、EUから「脅されて支払うようなことがあってはならない」と語った。

英国とEUは今週、ブリュッセルで第3回目の離脱交渉を行い、新たな貿易協定を始める前提とされている清算金やEU市民の権利、アイルランドと北アイルランドとの国境管理をめぐる問題について協議したが、清算金をめぐる意見の対立で交渉は暗礁に乗り上げた。

英国とEU双方が、交渉の進み具合に不満を表明している。

フォックス国際貿易相は、悪い合意は英国と欧州両方の企業にとって損害になると述べ、企業は離脱交渉の進展がゆっくりであることに不満を募らせていると付け加えた。

英国は貿易協定の交渉をできるだけ早く始めたい考えだが、EUは「手切れ金」を含む離脱の取り決めで「十分な進展」があった場合のみ、将来の関係について協議を開始できると主張している。

EUのミシェル・バルニエ首席交渉官は、現在のペースで交渉が進むのであれば、将来の貿易関係に関する並行協議の開始を勧告するには程遠いと語った。

清算金の額が公に示されたことはまだないが、ジャンクロード・ユンケル欧州委員長は、約600億ユーロ(約7兆8500億円)になる可能性があると示唆した、一方、1000億ユーロに上るとする未確認の情報もある。

フォックス氏は訪問先の日本で、英ITVニュースの取材に対し、EU離脱の結果が関税のない自由貿易であれば全員の利益になると述べた。

英国として清算金の額を提示すべき時期にあると思うかとの質問に対してフォックス氏は、「最初の部分(清算金)で、一定額を脅されて支払うようなことがあってはならない」と語った。

「最終的な決着に向けた対話を始めるべきだと思う。経済活動にとって良いことで、英国の人々や残りの欧州連合の人々の繁栄にとって良いことだからだ」

緊張を一部緩和

フォックス氏はメイ首相と共に、EU離脱後の英国と日本の貿易関係について日本の首脳らと協議を行っている。

3日間にわたる訪日の最終日となったきょう、フォックス氏はBBCに対し、「欧州だけでなく、日本のような投資家がいるところでも、企業は不満を募らせており、最終的な取り決めがどのような形になるのか知りたがっている」と述べた。

フォックス氏は、EUが将来の貿易関係について今交渉する意志を示せば「緊張を一部緩和させる」と語った。さらに、経済や貿易協定をめぐる協議の遅延から自分たちも損害を受ける可能性はないとEUが考えるのは「誤り」だと付け加えた。

バルニエ氏は31日、ブリュッセルでの英国のデイビッド・デイビス・ブレグジット担当相との協議を終え、英国は離脱後には「義務を果たす法的な責任」がないと考えていると述べた。バルニエ氏は主要な問題について「決定的な進展はなかった」と語った。

デイビス氏は、EUの要求を「綿密に」検討するという「納税者への義務」が英政府にはあると述べたほか、EUに「一層の想像力と柔軟性のある」対応を求めた。

(英語記事 Brexit: UK 'must not allow itself to be blackmailed'

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