英国の和食チェーン「ワガママ」が謝罪  「病欠禁止」と従業員に

Rota put up at Wagamama Image copyright Unite Hospitality
Image caption 「病欠はなし!」と書かれた「ワガママ」のシフト表

英国で有名な日本食チェーン「Wagamama(ワガママ)」は、支店マネージャーがクリスマス期間中に病欠する従業員は懲戒処分にすると警告したことを受けて、謝罪した。

ワガママのロンドン北部ノース・フィンチリー店のシフト表には、体調不良で休む従業員は、代わりにシフトに入る人を探す責任があると書かれていた。

同社は、このマネージャーが「従業員の欠員を恐れた」ため、「残念ながら、このような極めて異例の対応をとった」と説明。会社方針ではないと強調した。

労働組合「ユナイト・ホスピタリティー」がこのシフト表をフェイスブックに投稿して、明るみに出た。

シフト表の下には、「病欠はなし! シフトに出勤できない場合は、代わりに入ってくれる人を探す責任があると覚えておくこと(契約と就業手引きに記載の通り)」、「今後2週間の間に病欠する人は、懲戒処分を受けることになる」と書かれている。

「会社方針ではない」

同社は、このルールは「決して会社の方針ではなく」、ノース・フィンチリー店「のみで起きたこと」だと主張した。

労組「ユナイト・ホスピタリティー」の広報担当は、「体調不良の労働者を懲戒処分で脅すのは、不道徳だというだけでなく、慢性的な身体的、精神的な症状の人への差別に当たるため、労働安全衛生法と平等法の下で違法となる可能性がある」と指摘している。

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日本や韓国、中国などの料理をアレンジして出すワガママは、2011年以来ロンドンの投資会社デューク・ストリート・キャピタルが所有し、英国全土で100カ所以上の店舗を持っている。

ワガママの広報担当者は「ノース・フィンチリー店の張り紙は、単独の出来事で会社の就業規則ではない」とコメントした。

「支店マネージャーは年末年始期間の人手不足を心配するあまり、残念ながら、このような極めて異例の対応をとってしまった」

「私たちは会社として全従業員に最大限の敬意をもって接しており、全員が一生懸命、働いていることを認識し、ありがたく思っている。起こってしまったことに対して心からお詫びし、従業員全員とお客様にメリー・クリスマス、そして新年おめでとうございますとお伝えしたい」

「血が煮えくり返った」

問題のシフト表について労組に知らせたのは、従業員の友人だった。

「写真が送られてきた」と彼はBBCに話した。「拡散してほしいと言われれたわけでは全くない。でも、あまりに頭に来て血が煮えくり返ったので、何とかしなければと思った」

「マネージャーの発案だったのかもしれない。法律を知らない人のやることだ」

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Image caption ワガママのノース・フィンチリー店

シフト表の但し書きは、「人の健康と安全を危うくする」可能性があると、告発した男性は指摘する。

「病気の人に無理に働かせると、食中毒を引き起こすかもしれない。大間違いだ」

問題の店舗では、東欧出身の若者が大勢働いており、「クビにされるのが怖いか、自分たちも法律に詳しくないのかもしれない」と男性は話した。

ボイコットの呼びかけ

西スコットランド選出のスコットランド議会議員ロス・グリア氏(緑の党)は、早い段階でシフト表の写真をツイッターに投稿した。「もう『ワガママ』には行かない。従業員をちゃんと扱いなさい」と書いた。

@dtaylor5633さんも健康リスクを心配した。テイラーさんはツイッターに「最悪だ! 従業員が病気だと連絡することを怖がるあまり、料理は細菌やウイルスにまみれる。『ワガママ』のマネージメントは最悪だ」と書いた。

シフト表をきっかけに、ハッシュタグ#boycottwagamama(ワガママをボイコット運動)が広がった。多くの人が、店側がこのようなことをすれば病気の従業員が勤務シフトに入るのではないかと心配した。

しかし、一店舗に問題があるからと「会社全体を中傷する」するべきではないという意見も上がった。他店舗の元従業員だという人たちは、自分はノース・フィンチリー店のような経験はしていないと書き込んでいる。

(英語記事 Wagamama apology for 'don't be sick' staff notice