トランプ氏、政府機関「閉鎖かまわない」 移民政策めぐる与野党対立で

トランプ氏 Image copyright Getty Images

ドナルド・トランプ米大統領は6日、移民制度改革をめぐる与野党の対立が続くなか、再びつなぎ予算の期限が近づいていることについて、政府機関を「閉鎖してかまわない」と述べた。

トランプ大統領は、「閉鎖すればいい。閉鎖するんだ。我々の国にとっていいことだ」と語った。

現在のつなぎ予算の期限は今週8日に切れる。6日夜には、下院でつなぎ予算を来月まで延長する予算案が可決され、上院に送付された。

先月下旬には、オバマ前政権時に導入された、子供のときに米国につれてこられた「ドリーマー」と呼ばれる不法移民を強制退去から守る制度「DACA」の存続をめぐる対立で、野党・民主党が上院でのつなぎ予算の採決に応じなかったため、一部政府機関の閉鎖が短期間ながら起きている。

ホワイトハウスで6日にギャング暴力に関する諮問委員会が開かれた際、トランプ氏は、「法律を変えないなら、人殺しがこの国に来て人を殺し続けられる抜け穴をなんとかしないなら……もしそれを変えないなら、政府を閉じればいい。この問題をなんとかしないなら、ぜひ閉鎖してもらってかまわない」と述べた。

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Image caption トランプ大統領がホワイトハウスで開いた会合を眺めるケリー首席補佐官(写真右)

上院民主党のトップ、チャック・シューマー院内総務は、トランプ氏の発言について「説明無用だ」と語り、「トランプ閉鎖はすでにあった。2度目を期待する人はいない。彼は期待しているかもしれないが」と話した。

しかし、これを受けてサラ・サンダース大統領報道官は、トランプ氏は「閉鎖を擁護していない」とし、「長期的な取り決めを求めており、移民制度の合意を求めている」と述べた。

トランプ大統領は6日、米プロフットボールNFLの選手、エドウィン・ジャクソン氏が不法滞在者が起こした飲酒運転事故で死亡した問題に触れ、移民制度改革の必要性を強調した。

トランプ大統領は昨年、DACAを3月5日に撤廃すると発表し、それまでに議会が何らかの解決法で合意するよう求めた。

ジョン・ケリー大統領首席補佐官は6日、議会で合意がなければトランプ大統領がDACAを延長する可能性は「非常に低い」と記者団に語り、DACAは合法的でないと付け加えた。

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Image caption トランプ大統領はDACAの撤廃を3月5日に設定している

ケリー首席補佐官はさらに、DACA資格者70万人に加えて、申請資格のある110万人にも恒久的な保護を与えようという、大統領案を擁護した。ケリー氏は一部の移民は「申請するのを恐れている。重たい腰を上げようともしない怠慢な連中だからだ、と言う人もいる」と述べた。

民主党のコーテス・マスト上院議員(ネバダ州選出)はこれについてツイッターで、「ケリー将軍、『怠慢』で『腰を上げようとしない』のは、合衆国大統領と共和党指導部じゃないのか。ドリーマーたちは懸命に働き、我々の社会に貢献しながら10年以上も市民権獲得に道が開けるのを待っている。ホワイトハウスは稼動するのさえやっとだ」と批判した。

トランプ政権は、先月発表した200万人近くのDACA資格者に市民権獲得の道を与える計画と引き換えに、メキシコとの国境での壁建設に250億ドル(約2兆7300億円)の予算配分を認めるよう議会に求めている。

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共和党のジョン・マケイン上院議員(アリゾナ州選出)と民主党のクリストファー・クーンズ上院議員(デラウェア州選出)が、壁建設の予算ではなく国境管理の強化を盛り込んだDACA延長案を超党派で提案していたが、ホワイトハウスは5日に提案を拒否した。

トランプ大統領はツイッターで、「強い国境管理とものすごく必要な壁が入っていないDACA合意案はどんなものでも、時間の無駄だ。3月5日はもうすぐやってくるが、民主党はDACAはどうでもいいようだ。取引しろ!」とコメントした。

トランプ氏は先月、スイスのダボスで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席した際、ドリーマーの在留資格を延長する可能性を示唆し、「正しいことをしたい。正しいことをするつもりだ。我々はDACA問題を解決する」と述べていた。

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