フジモリ元大統領に再び裁判命令 ペルー

昨年のクリスマスに発表された恩赦を受け、フジモリ氏は今年1月に釈放された Image copyright Reuters
Image caption 昨年のクリスマスに発表された恩赦を受け、フジモリ氏は今年1月に釈放された

南米ペルーの裁判所は19日、1992年に起きた農民6人の殺害でアルベルト・フジモリ元大統領(79)を裁判にかけるよう命じた。

フジモリ氏は、人権侵害と汚職の罪で25年の禁錮刑の判決を受け服役していたが、健康状態の悪化を理由に、昨年12月にペドロ・パブロ・クチンスキー大統領によって恩赦を与えられ、先月出獄したばかり。

恩赦が発表された際には、首都リマで抗議デモが発生した。

リマの裁判所は、恩赦は今回の容疑には適用されないとの判断を下した。暗殺集団による農民殺害をめぐっては、フジモリ氏のほかに22人に対して裁判命令が出ている。

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Image caption 首都リマでは恩赦への抗議デモが発生した(昨年12月)

ペルーではフジモリ氏についての意見が激しく分かれる。一部から尊敬を集める一方で、1990年から2000年の任期中に起きた2回の暴力的な反政府運動の制圧を強く非難する声がある。

フジモリ氏への恩赦

大統領府は、低血圧と不整脈があるフジモリ氏に「人道的恩赦」を与える決断を、クチンスキー大統領が下したと説明した。

大統領府によると、医師らは、「フジモリ氏には、進行性で徐々に悪化する不治の病にかかっており、刑務所での環境は命に深刻な危険が及ぶ」と語ったという。

クチンスキー大統領はその後、「自分を民主主義者と考える我々は、アルベルト・フジモリを獄中で死なせるわけにはいかないはずだ。報復は正義でない。恩赦はそもそも議論を呼ぶものだ」と述べた。

クチンスキー氏は、自分を罷免しようとする昨年の動きを阻止するために自党と取引をし、フジモリ氏に恩赦を与えた、との見方を否定している。クチンスキー氏に対しては、ブラジルの大手建設会社オデブレヒト社から不正な資金提供を受けたとの疑惑がある。

フジモリ氏の罪状

フジモリ氏は2007年に、収賄と権力乱用の罪で6年の禁錮刑を受けたが、2年後にはさらに、任期中の人権侵害の罪で25年の禁錮刑が加えられた。暗殺集団による殺害への承認で有罪と判断された。

左翼の反体制運動とフジモリ氏が率いた権威主義的政権との間の対立で、推計6万9000人が死亡したとされる。

(英語記事 Peru's ex-President Fujimori ordered to stand trial again

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