最終的な非核化が前提 北朝鮮との対話の可能性で米政府

閉会式ではイバンカ氏と北朝鮮代表団がすぐ近くに座ったが、両者間の接触は予定されていない Image copyright AFP
Image caption 閉会式ではイバンカ氏と北朝鮮代表団がすぐ近くに座ったが、両者間の接触は予定されていない

米政府は25日、北朝鮮との対話の最終的な目標は核の放棄でなくてはならないとの考えをあらためて示した。平昌冬季五輪の閉会式が同日開かれるなか、韓国政府は北朝鮮が対話に前向きだと明らかにしていた。

北朝鮮はこれまで、対話の前提条件は受け入れられないとしていた。

米政府は、「対話に前向きという(中略)平壌のメッセージが非核化に向けた第一歩なのかどうか様子を見たい」と述べた。

平昌五輪の閉会式には、ドナルド・トランプ米大統領の長女、イバンカ氏が出席し、北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党統一戦線部長ら代表団もすぐ近くに着席した。しかし、両者間の面会は予定されていない。

Image copyright Reuters

北朝鮮から相反するメッセージ

韓国の大統領府は、北朝鮮が米国との対話に「非常に前向き」だと述べ、「南北対話と、米朝関係も一緒に前進させるべきとの考えに同意した」と明らかにした。

数時間前には北朝鮮が、23日に米政府が発表した追加制裁を「戦争行為」だと呼び、激しく反発していた。

北朝鮮の外務省は、五輪期間中の南北協調を称賛した一方で、米国が「大規模な新たな制裁によって朝鮮半島に戦争の危機をもたらした」と述べた。

1950年から53年にかけての朝鮮戦争で分断された北朝鮮と韓国の間に、平和条約は現在も結ばれていない。

北朝鮮が対話姿勢を示したのは、韓国と米国の関係にくさびを打ち込む狙いがあるとみられている。

専門家らは、北朝鮮による核・ミサイル実験が昨年相次いだなかで、最近の動きによって朝鮮半島の緊張が終わるわけではないとの慎重な見方を示した。

大きな前進になるのか

韓国のメディアは、米国と北朝鮮の代表団が韓国に滞在する間に、両者の対話が行われるのではないかとの推測を盛んに報じている。

平昌で取材するBBCのローラ・ビッカー記者によると、米朝両政府の関係者が今後2日間で接触する可能性について韓国政府関係者に聞いたところ、答えは「成り行きしだい」だったという。

Image copyright Pool
Image caption 開会式でペンス米副大統領は北朝鮮代表団のすぐ前に着席していた

平昌を訪れている北朝鮮の代表団には、外務省北米局のチェ・ガンイル北米局副局長も含まれている。

一方の米代表団には、国家安全保障会議(NSC)のアリソン・フッカー朝鮮部長が参加。フッカー氏は2014年に、北朝鮮が拘束した米国人2人の開放を求める交渉で、チェ・ガンイル氏と会っている。

五輪開会式のタイミングでは、マイク・ペンス米副大統領と北朝鮮代表団の間で面会が予定されていたものの、北朝鮮側が理由を示さずにキャンセルしたと米政府が明らかにしていた。一方の北朝鮮はコメントしなかった。

閉会式に出席した顔ぶれからは、実務者レベルの接触の可能性がうかがえる。

トランプ政権と北朝鮮政府は、これまで一度も公式な接触をしていない。

(英語記事 US ties any North Korea talks to nuclear arms

この話題についてさらに読む