日本の安倍首相、森友問題で文書改ざんへの関与否定

安倍晋三首相 Image copyright EPA
Image caption 安倍晋三首相

学校法人「森友学園」への国有地売却で財務省が決済文書を書き換えていた問題をめぐり、安倍晋三首相は19日、参院予算委員会で行われた集中審議で、書き換えを指示した事実はないとして関与を否定した。

安倍首相は予算委員会で、決済文書について「その存在すらも知らない。(改ざんの)指示のしようがない」と述べた。

森友学園が安倍首相の昭恵夫人とのつながりを利用し、鑑定価格を大幅に下回る価格で国有地を買収できるようにしたとの疑惑を受け、縁故主義だとの非難が高まり、安倍首相に辞任を求める声が出ている。

財務省は先週、国有地売却に関する文書の一部から安倍首相や昭恵夫人、麻生太郎財務相に関連する部分を削除したことを認めた。

安倍首相に対する疑惑

スキャンダルの中心にある森友学園は、超保守的で愛国主義的な教育方針で有名で、賛否両論が盛んに闘わされてきた。籠池泰典前理事長は安倍氏の支持者として知られていた。

同学園は大阪府内に小学校を建設しようと、2016年に国土交通省から土地を購入した。昭恵夫人は小学校の名誉校長として名前が挙げられていた。

森友学園が鑑定価格の6分の1の価格で土地を取得していたことが明らかになると、昭恵夫人が価格の割引で口利きをしたのではないかとの疑惑が浮上。すべての関係者が疑惑を否定しており、安倍首相は、もし自分や妻の関与を示す証拠が見つかった場合には辞任すると述べている。

Image copyright EPA
Image caption 安倍首相の辞任を求める声が高まっている。写真の女性が掲げる紙には「安倍首相、あなたはくびだ!」と書かれている

昭恵夫人は、森友学園が開校を予定していた小学校の名誉校長を辞任している。

籠池前理事長と妻は昨年7月に、補助金の不正受給などの疑いで逮捕された後、起訴され、現在も勾留されている。

疑惑はなぜ再浮上したのか

今月に入り、財務省が国会に提出した国有地売却に関する決済文書から安倍氏や昭恵夫人、麻生財務相の名前が削除されていたことが報道された

Image copyright AFP
Image caption 昭恵夫人は森友学園が開校を予定していた小学校の名誉校長を辞任し、不正への関与を否定した

書き換えられる前の文書には、昭恵夫人が「いい土地ですから、前に進めてください」と語ったと書かれていた。これを受けて、政府高官が改ざんを指示したのではないかとの疑惑が持ち上がった。

麻生財務相は、理財局の一部の職員が書き換えたとして報告を受けるまで知らなかったと語ったが、調査継続を約束した。

麻生氏は、書き換え当時の理財局長だった佐川宣寿・前国税庁長官が最終責任者だと述べた。佐川氏は今月9日に国税庁長官を辞任した。

同日には、森友学園への国有地売却の交渉を担当した財務省近畿財務局の部署に所属していた職員が自殺していたことが明らかになっていた。

安倍氏の答弁

安倍首相は19日の集中審議で、決済文書の書き換えを指示した事実はないと強調し、「書き換え前の文書を見て、私や私の妻が国有地の払い下げや学校の認可に関与した事実はなく、関わったことにならないことは明らか」と述べた。

Image copyright EPA
Image caption スキャンダルは安倍首相への支持率の大きな低下を招いた

一方で、一連の疑惑が政権に対する国民の信頼を揺らがせたと認め、「行政全体に対する国民の信頼を揺るがす事態になっていることに対して、行政府の長として責任を痛感している」と語った。

先週末に日本のメディア各社が実施した世論調査によると、安倍首相への支持率は30%台に下落した。野党議員たちは内閣の総辞職を求めている。

首相官邸前では、過去1週間にわたり、安倍首相の辞任を求める抗議デモが毎晩行われている。

(英語記事 Japan PM Abe denies involvement in school scandal cover-up

この話題についてさらに読む