韓国の朴槿恵前大統領に懲役24年 ソウル中央地裁

朴被告(写真中央)の公判は逮捕後間もない昨年5月に始まった Image copyright AFP
Image caption 朴被告(写真中央)の公判は逮捕後間もない昨年5月に始まった

職権乱用と強要の罪に問われている韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告の判決公判が6日、ソウル中央地裁であった。地裁はパク被告に懲役24年、罰金180億ウォン(約18億円)の実刑判決を言い渡した。

判決文の読み上げがテレビで実況中継された公判で、韓国全体を揺るがし、政財界のエリートたちに対する国民の怒りが沸騰したスキャンダルは大きな区切りを迎えた。

一連の汚職容疑に問われている朴被告はこの日、出廷しなかった。

無罪を主張する朴被告は、審問のための出廷を拒否し、裁判所が偏向していると主張していた。

判決文が読み上げられる法廷内の様子が実況中継されるのは異例だが、国民が非常に強い関心を持っていることを理由に、当局が許可した。

朴被告の罪状

朴被告に対する罪状18件のうち16件で有罪判決が出た。有罪となった罪状のほぼ全てが収賄と強要に関するものだった。

中央地裁は、朴被告が親友の崔順実(チェ・スンシル)被告と共謀し、電機大手のサムスンや小売大手のロッテなどの大手財閥に対し、崔被告が運営する財団に何百万ドルもの寄付をするよう圧力をかけたと述べた。

中央地裁はさらに、朴被告が、これらの大企業が崔被告が所有する会社が大きな利潤を得られるような取引をし、崔被告とその娘に贈り物をするよう強要したとした。

また、朴被告が崔被告に政府の秘密資料を漏洩した罪について有罪と認めた。

朴被告をめぐるスキャンダル

朴被告の失脚の原因となったスキャンダルの中心にあるのが、朴被告と崔被告との友人関係だ。

2人は幼少期からの友人で、朴被告が大統領に就任した後も、最も信頼される人物として近い関係にあった。

しかし、朴被告との親しい関係を背景に崔被告が国政に介入したと指摘され、2人の関係は国民の厳しい視線にさらされるようになった。

崔被告に不適切なレベルで政府資料を見せ、崔被告の国政へ関与を隠していたと主張した。

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Image caption 崔被告(写真中央)は朴被告の長年の友人で、朴被告の大統領就任後も側近だった

公聴会が何度も開かれ、街頭で朴被告の大統領辞任を求める抗議デモが何カ月も続いた後、朴被告は昨年3月に大統領を罷免された。その後間もなくして逮捕され、勾留が続いていた。

朴被告は収賄罪や強要罪など18件の罪状で起訴され、その大半で有罪となった。

汚職の罪などに問われた崔被告は今年2月に一審で有罪判決を受け、懲役20年の実刑判決を受けている。

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Image caption 朴被告の釈放を求める朴被告の支持者たち(6日、韓国・ソウル)

朴前大統領のスキャンダルによって、韓国の政治エリートと韓国経済で圧倒的な力を持つ「チェボル(財閥)」の密接なつながりがあらためて浮き彫りになり、批判の対象となった。

さらにこの事件を通じて、リベラルで、朴被告と政治的に対立を続けた文在寅氏が支持を集め、結果的に後任の現大統領となった。

(英語記事 Park Geun-hye: South Korea's ex-leader jailed for 24 years for corruption

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