韓国、北朝鮮への宣伝放送を中止 南北会談に向け

韓国の拡声器はポップス音楽や宣伝放送を北朝鮮に向けて流していた。写真は2004年6月撮影 Image copyright Getty Images
Image caption 韓国の拡声器はポップス音楽や宣伝放送を北朝鮮に向けて流していた。写真は2004年6月撮影

韓国は23日、軍事境界線沿いで北朝鮮に向けて行っている宣伝放送を同日早朝から中断したと発表した。27日に予定される南北首脳会談を控えての措置という。

韓国は軍事境界線沿いに多数の大型拡声器を設置し、K-ポップやニュース報道などを北朝鮮に向けて流していた。北朝鮮側では、地域の住民や軍事境界線沿いを警備する兵士の耳に届くとされていた。

韓国政府は、拡声器の電源を23日早朝に切ったと発表した。宣伝放送中止が、平和的な首脳会談の雰囲気づくりにつながると説明した。

北朝鮮も境界線沿いに独自の大型拡声器を設置し、韓国や韓国の同盟諸国批判を流していた。北朝鮮が、放送を中止するかは不明だ。

韓国も、南北首脳会談の後に放送を再開するのかどうかは、明らかにしていない。

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Image caption 宣伝放送は北朝鮮の兵士たちに自国政府への疑念を植えつけることを目的としている

政府報道官は、宣伝放送中止は「2つのコリアの軍事的緊張を緩和し、平和的な首脳会談の雰囲気づくり」のためだと説明した。

「この決定によって両国が互いに批判しあい、プロパガンダを流し合うのをやめ、平和と新しい始まりづくりにつながるよう期待する」

韓国は1950年代の朝鮮戦争以来、宣伝放送を断続的に続けてきた。韓国や西側世界について北朝鮮政府に聞かされている内容を、北朝鮮兵士たちが疑うように仕向けるのが狙い。

宣伝放送は朝鮮半島情勢の変化に応じて、中止と再開を繰り返してきた。

両国は2004年に一時的に、宣伝放送の中止に合意した。この時は、黄海での偶発的衝突防止と軍事境界線での宣伝活動中止の合意にもとづく措置だった。

しかし2015年8月に南北軍事境界線近くで北朝鮮が敷設した地雷が爆発し、韓国兵2人が負傷した事件を受けて、韓国軍は宣伝放送を再開した。両国が緊張緩和に合意すると、放送は中断されたが、2016年1月に北朝鮮が「水爆実験に成功」と発表したのを受け、また再開された。

2007年10月以来となる南北首脳会談は27日、板門店の韓国側施設「平和の家」で行われる予定。

北朝鮮の最高指導者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は、6月初めまでにドナルド・トランプ米大統領とも会談する見通しとなっている。実現すれば、史上初の米朝首脳会談となる。

(英語記事 South Korea turns off loudspeaker broadcasts into North

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