英国人アーティスト市場 昨年は英経済上回る成長 

世界で昨年販売されたアルバムの7枚に1枚が英国人アーティストのものだった(写真は左からサム・スミス、パロマ・フェイス、エド・シーラン)
Image caption 世界で昨年販売されたアルバムの7枚に1枚が英国人アーティストのものだった(写真は左からサム・スミス、パロマ・フェイス、エド・シーラン)

サム・スミス、エド・シーラン、パロマ・フェイスといったポップ音楽の人気歌手によるアルバム売上げを含む、英国人アーティストの市場規模が昨年、前年比5%増の41億ポンド(約7660億円)に達した。14年の英国経済の成長率2.6%を上回る勢いだ。

業界団体「UK Music」による毎年の調査「Music Matters(音楽は大切)」で明らかになった。市場拡大の主な要因としては、歌手・演奏家、作曲家、作詞家の収入が前年比11%増の19億ポンドとなったことや、ライブコンサートでのチケットなどの売り上げが同17%増の9億2400万ポンドに上ったことが挙げられている。

2014年に世界で販売されたアルバムの7枚に1枚が英国人アーティストによるもので、アルバム販売ランキングの上位10には、英国のワン・ダイレクション、エド・シーラン、コールドプレイ、ピンク・フロイド、サム・スミスがランクインしている。

この結果、音楽ソフトの世界市場で英国のシェアは13.7%を占めており、世界2位の供給国になっている。

Image caption 2012~14年各年に音楽産業が英国経済に貢献した付加価値(出典:UK Music)

しかし今回のデータで、音楽ソフトの昨年の売上げは6億1500万ポンドで、前年から300万ポンド減少したことも明らかになった。

UK Musicのアンディ・ヒース会長は、音楽ダウンロードやストリーミング(逐次再生)が売上げの減少につながっていると指摘。これらのサービス・プロバイダーの「交渉力があまりに圧倒的で受け入れがたい」ことが、売上高の足かせになっていると主張した。

その上でヒース会長は、ストリーミング各社の圧倒的な立場をもし弱めることができれば、現在の成長力が「飛躍的」に向上するとの見解を示した。

UK Musicの調査では、英国人の歌手・演奏家の35%が年金保険料を支払っておらず、21%が過去1年で1回以上、今後のキャリアを有利にする目的で無報酬の仕事をした経験があることも分かった。

英国の音楽産業は合計11万7000人が従事している。うち6万9300人がプロの音楽家だ。

ジョン・ウィティングデール文化相は今回の調査を受け、「英国のアーティストが依然として世界の音楽チャートを席巻している。ロイヤルバレエ団やロッド・スチュアートから、ロンドン交響楽団、ステイタス・クォーにいたるまで、世界で彼らの公演チケットは完売している。実際、多くの人々が英国人バンドを通じて初めて我々の国のことを学ぶのだ」と語った。

ウィティングデール氏は、今回の調査で明らかになったデータをもとに、音楽産業の代表らと共に「どうやって英国の音楽が人気チャートの上位を占め続けられるようにできるか話し合う」会議に臨むと述べた。

(英語記事 British music industry boosts economy by £4.1bn