SMAPは解散するのか……固唾をのむ日本

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Image caption ほとんどのメンバーが40代に入ったこの「ボーイバンド」は今でも日本の芸能界の中心にいる

日本で最も有名で息の長いポップスグループ「SMAP」が解散間際かもしれないと、日本では憶測が飛び交っている。

所属するジャニーズ事務所は、今後について交渉しているとしか公式発表していないが、SMAP解散は日本に激震を走らせるだろう。BBCの大井真理子記者が解説する。

日本のテイク・ザットやニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック……よりさらにビッグ

「SMAP」は「Sports Music Assemble People」の略で、1988年に結成された。当時のメンバー6人は10代だった。

そのSMAPは今では1人減って5人で、40代と30代後半だ。数々の映画やドラマに出演し、多くの企業とCM契約を結び、海外における日本の「顔」、大使のような存在でもある。

中居正広さん、稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さん、そして木村拓哉さんは、日本のマスコミに常に登場し続ける存在で、日本ではファンにとっての「アイドル」だ。

ヒット曲を次々出すだけでなく、週1回放送されるバラエティ番組「SMAPxSMAP」をはじめとする様々な番組を通じて、コメディや演技の分野でも人気を獲得したボーイバンドは、SMAPが初めてだった。

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Image caption 人気番組「SMAPxSMAP」の今後は不透明だ

リーダーの中居さんは過去数回にわたりオリンピックのメインキャスターを務めてきた。グループで最も人気が高く国際的な知名度も高いと言えるかもしれない木村さんは、ひとつの雑誌で15年連続「抱かれたい男」の1位に選ばれ続けた。

SMAPはその人気ゆえに、中国や韓国と日本の間の外交関係においても、親善大使の役割を果たしてきた。2011年には、日中関係が領土問題をめぐり冷え込むなか、日本のポップグループとして久々に訪中。北京公演には4万人の観客が集まった。

タレント・マネージメントの社内政治

人気グループにはよくあることだが、SMAP解散の噂は過去にもあった。結成メンバーだった森且行さんは人気絶頂のさなかの1996年に脱退し、オートレーサーとして成功した。

しかし今回の解散説については、所属事務所の社内政治が関係しているのではないかと言われている。

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Image caption 2011年に訪中したSMAPは当時の温家宝首相と握手。海外では日本の「文化大使」と見られてきた

ジャニーズ事務所は日本の芸能界で圧倒的な影響力を持つ。しかし一部報道によると、1980年代後半からSMAPを育て成功に導いてきたチーフマネージャーの飯島三智さんが、同社の創業幹部たちとの関係悪化のため退社することになったのだという。

報道によると、木村さんを除くメンバー4人は飯島さんと共にジャニーズ事務所を去る意向だという。もしそのような展開になれば、今までのSMAPではもうなくなる。

ジャニーズ事務所は報道について、「たしかに、この件について協議・交渉がなされている事実は存します」とだけ認めるコメントを出した。

その一方で、事務所残留を条件に賃金交渉をしている可能性もある。

もし本当なら……

アジア内外での人気という意味では、今ではいわゆる韓流のK-POPがJ-POPを追い越したと言えるが、アジアでボーイバンド人気に火をつけたのはSMAPをはじめとする日本のグループだった。

SMAPは30年近いキャリアを通じて、実に巨大なファン層を獲得してきた。SMAPと一緒に成長してきた日本の30代以下のファンにとって、もし解散となったらそれは衝撃的だ。

それに加えてSMAPには年上世代のファンも多い。日本中を飛び回ってSMAPのコンサートに通い、高価なプレゼントを贈る女性の多くは、理想の息子像をSMAPに見出している。

人気アイドルは世界どこでもそうだが、SMAPの歌唱力や演技力に首をかしげる人たちもいる。

しかし好き嫌いはともかくとして、SMAPは「ボーイバンド」としての人気の絶頂を過ぎても、常に多くの人に注目されてきたことに変わりはない。

(英語記事 Japan gripped by fate of pop group SMAP

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