中国の製造業PMI大幅縮小、景気先行きに懸念

Shanghai skyline

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上海のきらびやかな高層建築の裏側で、経済停滞の懸念がはびこっている。

 中国の経済停滞への懸念が高まる中、国家統計局などが1日、製造業が8月に過去3年来最悪のペースで縮小したことを示す統計を発表した。

国家統計局などが1日に発表した2015年8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.7で、7月の50.0から0.3ポイント低下した。景気判断の節目である50を下回ると景気縮小を意味する。

同日発表された民間会社によるsCaixin/Markit 指標では、PMIはさらに低く47.3で、2009年以来最悪となった。

Fuelling market concerns

中国政府が投資家や市場を安心させようと力を入れている中での、今回の統計結果は、中国の経済停滞への懸念を悪化させる材料となりかねない。

中国本土の株価は過去数カ月間、下落を続けており、6月以来40%も資産価値を消滅させている。

中国政府は市場に資金を注入し、金利を引き下げ、年金基金に株式投資を認めるなどの緩和策を相次ぎ発表したが、今のところ株価のこれまでの下げ幅を取り戻す効果は出ていない。アナリストたちは、中国政府の介入策が奏功しないと明らかになればなるほど、今後新たに対策を打ち出しても投資家に無視されるだけだと警告する。

中国政府はさらに、株価下落についてインターネットで「うわさを広め」「市場を混乱させた」とみなす市場関係者らの摘発に乗り出している。