香港の前行政長官、不正容疑で出廷

出廷する曽氏(5日)

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出廷する曽氏(5日)

香港の曽蔭権(ドナルド・ツァン)前行政長官(70)は5日、公職にあった時期に不正を行った容疑で出廷した。疑惑は、高級マンションを不当に安い賃貸料で使用していたことや個人的な利害関係の公表をめぐるもので、曽氏が長官を退任した2012年以降に浮上し、香港の反汚職当局である廉政公署(ICAC)の捜査を受けていた。

夫人を伴い厳しい表情で出廷した曽氏は、保釈金10万香港ドル(約155万円)を支払ってすぐ保釈された。

香港の汚職疑惑で、これまでで最も要職の人物が汚職で起訴されることになった曽氏は文書で、「裁判の手続きが終わる際には、自分が無罪だと裁判所で認められると信じている」と述べた。

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行政長官在職時に記者会見に臨む曽氏(2011年10月12日)

ICACによると、容疑の一つは、香港に接する中国・深圳で高級マンションを賃貸する予定を公表しなかったというもの。高級マンションの所有者は、香港で放送許可を申請していた会社に投資していた。