16年リオ五輪組織委、支出を3割削減

画像提供, Getty Images
リオ五輪は来年8月5日に開会する
2016年リオ五輪・パラリンピックの組織委員会は、費用が当初予算の36億ドル(約4300億円)を超えないための措置として、支出を最大30%削減することを決めた。ただし、パラリンピック含め50種目・参加選手1万5000人に及ぶ競技イベントそのものには影響しない見通し。
組織委の広報担当マリオ・アンドラーダ氏は、ブラジル国民は過大な支出を許さないだろうと指摘する。同氏は「もはや派手にお金を使える時代ではない」とし、「経費を節約する工夫が必要だ」と述べた。
BBCの取材で、組織委がここ数日の間に緊急ミーティングを開いたことが明らかになっている。組織委の予算は民間の資金で賄われており、競技場やインフラ整備はこれに含まれない。また、予算超過分をブラジル政府が補填する責務はない。
オリンピック各競技の入場券販売は低調で、合計500万枚のうち現時点でわずか200万枚が販売済み。
アンドラーダ氏は、「財布のひもを締めなければいけない。人々は贅沢や過剰な支出に腹を立てる」と語った。
2014年にブラジルで開かれたサッカーのワールドカップ大会では、開催費40億ドル(約4800億円)が巨額だと怒った多くのファンが、13年のコンフェデレーションズカップ時に抗議行動を行った。
16年リオ五輪組織委の費用削減の内容
- 開会式―3時間半に及ぶイベントの費用を削減。2012年ロンドン大会の1割になる予定
- プロモーションビデオはすべて内部の制作に
- 入場券のオンラインくじを中止。すべてリボ払いが可能な公開販売に
- オリンピック施設の恒久的建築を減らし、テント活用を促進
- テストイベント(プレ五輪)での設備を削減
- 参加者への英語レッスンなど、ボランティア・プログラムを当初予定の7万本から6万本に削減見通し