オバマ米大統領、病院爆撃でMSF会長に謝罪

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別のMSF病院で治療を受けている病院爆撃の被害者
アフガニスタン北部クンドゥズで「国境なき医師団」(MSF)が運営していた病院を米軍が3日未明に爆撃した問題で、オバマ米大統領はMSFのリュー会長に謝罪し、哀悼の意を伝えた。アーネスト大統領報道官が7日、明らかにした。大統領はアフガニスタンのガニー大統領にも謝罪したという。
「もし個人の責任を問う必要があるなら、そうするつもりだ。アメリカでは、間違いを犯したら正直に認めるものだ」とアーネスト報道官は会見で述べた。報道官はさらに、国防総省の方針として、被害者や遺族に賠償する可能性もあると示唆した。
病院爆撃では少なくとも22人が死亡している。
米政府は病院爆撃は誤りで、クンドゥズを一時制圧した過激派勢力タリバンを攻撃するつもりだったと説明している。
一方でMSFは、戦闘地域の病院に対する攻撃は国際人道法違反で戦争犯罪にあたると、事実関係の調査を求めている。
アーネスト報道官は、病院誤爆が戦争犯罪か法的な判断はできないが、民間人の「死を抑制するために大きな努力を払う」のがアメリカの方針だと述べた。
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オバマ大統領(7日)
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爆撃されたクンドゥズの病院。MSFは、ここがMSF運営の病院だと広く周知されていたと主張
MSFは、大統領からの謝罪があったと文書で認めた。ただし、米軍による内部調査は信用できないため、国際人道事実調査委員会(IHFFC)の調査は引き続き求めていく方針という。
IHFFCは1991年、人道に関するジュネーブ諸条約に基づき設置された。