国連リビア特使、リビアに統一政府設立を提案

モロッコのスキラトで記者会見した国連のレオン特使 Image copyright AP
Image caption モロッコのスキラトで記者会見した国連のレオン特使

国連のリビア特使、ベルナルディーノ・レオン氏は8日、リビア統一政府の設立を提案した。リビアでは2014年から統治機構が分立状態にある。

モロッコ・スキラトで記者会見したレオン特使は、統一政府の新たな首相としてファイエズ・サラジ氏を指名した。

リビアでは、イスラム主義勢力が支配する首都トリポリと、国際的な支持を得ている勢力が本拠地にする東部の港湾都市トブルクに、それぞれの議会が並立しており、統一政府の樹立には双方の同意が必要。しかし、すでに一部の議員からは疑問の声が上がっている。

トリポリの国民会議(GNC)のアブドルサラム・ビラシャヒル氏は「我々は(提案された)政府に含まれていない。我々にとって意味を持たず、相談も受けていない」と述べた。一方、トブルクの国民代議院のイブラヒム・アルザギアト氏は、「提案された政府はリビアの分裂につながり、お笑い草になる。レオン氏の選択は賢明とはいえない」と語った。

しかし、レオン特使は新政府の内閣が「機能する」と信じていると強調し、「1年にわたる交渉、リビア全土の代表150人以上との対話を経て、統一政府の樹立を提案できる時が来た」と述べた。副首相には、リビアの東部、西部、南部それぞれを代表する3人が指名されている。

Image copyright Getty Images
Image caption イスラム主義派の武装勢力が展開する首都トリポリ南の地域(15年3月21日)

BBCのラナ・ジャワド北アフリカ特派員は、2つの対立勢力の中で提案を受け入れるべきか長い議論が続くだろうと言う。副首相候補の1人、ムッサ・アルコウニ氏は「一番大変な部分が始まったばかりだ」と述べた。

カダフィ大佐による独裁政権が2011年に倒された後、2014年8月にイスラム主義派を含む各派の緩い連合がトリポリを制圧し、国際社会の承認を得ていた政府は東部トブルクに逃れた。

政治的な混乱と戦乱のなかで、イスラム主義の武装勢力がリビアで支配地域を拡大する一方、地中海を渡り欧州移民を目指す人々を斡旋する密航業者も横行している。

この話題についてさらに読む