米軍、シリアでISの石油輸送車238台以上を空爆と

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シリアの油井
米国防総省は23日、シリア北東部で過激派勢力「イスラム国」(IS)が持つ石油輸送車238台以上を空爆で破壊したと発表した。
発表によると、米軍機のパイロットたちは、アルハサカとダイル・アッザウルの近くの精製拠点で石油を積み込もうと待機して駐車していたタンクローリーを発見した。民間人の運転手たちを追い払うために警告の砲撃を繰り返した後、輸送車の破壊を開始したという。
米軍は先週にも石油輸送車116台を空爆で破壊しており、新たな空爆について国防総省のデイビス報道官は「前回の空爆ともっぱら同じ方法で実施した。空爆に先駆けて、運転手たちに警告ビラを投下し、砲撃で警告した」と説明した。
民間人死傷の報告はないという。
空爆は21~22日の間に実行されたもので、国防総省はビデオを近く公開するとしている。
ISは制圧地域の油田から莫大な収入を得ている。
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2015年11月18日に仏トゥーロンを出港する仏軍空母シャルル・ド・ゴール。仏軍は同空母からISに初の空爆を実施した。
石油輸送車に対する空爆は、IS掃討の連合軍作戦における戦術変更の一部だ。これまで米軍などは、一般市民への影響を懸念して石油輸送ラインへの攻撃を控えていた。
米軍主導の有志国連合は、ISがシリアとイラクで広い地域を制圧したのを受けて2014年に空爆を開始。11月13日のパリ連続襲撃についてISが犯行声明を出したことから、米仏などが空爆を強化させている。