ロシア軍艦がトルコ漁船に警告射撃、衝突回避のためと

ロシアのフリゲート艦「スメトリブイ」 Image copyright Russian defence ministry website
Image caption ロシアのフリゲート艦「スメトリブイ」

ロシア国防省は13日、同国の軍艦がエーゲ海でトルコの漁船に警告射撃をしたと発表した。衝突回避が目的だったという。

国防省の発表文によると、漁船は軍艦から約600メートルの距離まで近づき、小型武器による警告射撃のあと向きを変えた。

一方、漁船の船長は警告射撃を受けたとは気づかなかったと話している。

ロシア外務省はトルコの在ロシア大使館付き武官を呼び出した。

ロシアとトルコの外交関係は、先月に起きたトルコ軍によるロシア軍機撃墜以来、緊張が高まっている。

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警告射撃を受けて、トルコのメブリュト・チャブシュオール外相は「我々は緊張関係を望んでいない」と述べた上で、「我々は常に対立よりも対話による緊張緩和を目指してきた」と語った。

漁船の船長はトルコの通信社ドーガンに対し、警告射撃には気づかなかったと話した。

船長は、「撃ってきたとは気づかなかった。沿岸警備隊に録画映像を引き渡している。ロシアの船だということさえ知らなかった」と述べた。

先月24日には、トルコのF16戦闘機がシリア国境近くでロシアのSu24爆撃機を撃墜。トルコは領空侵犯があったと主張する一方で、ロシアは否定している。

先週には、イスタンブールのボスポラス沖をロシア軍艦が通過した際、甲板上の兵士がミサイルを発射する姿勢を取り挑発行為をしたとして、トルコがロシアに抗議。ロシアは、兵士が軍艦を守る「法的な権利」があるとして取り合わなかった。

13日の警告射撃では、ロシア国防省は発表文で、フリゲート艦「スメトリブイ」がギリシャのレムノス島沖に停泊中、1キロほど先に近づいてくるトルコの漁船を見つけたと説明。

「スメトリブイ乗組員が無線で交信を何度も試みたが、トルコ漁船は返信せず、手旗や発煙筒による警告にも反応しなかった」という。

そのため、衝突を避けるために「トルコ船舶に向かって死傷者が出ないような距離を取り、小型武器で射撃した」としている。

すると、トルコ船は「すぐに向きを大きく変更し」、スメトリブイから約600メートル先を通過したが、ロシア側との交信はなかったという。

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Image caption クリミアの軍港セバストポルに停泊中のロシア軍艦(写真は2014年)

ロシアの軍艦はシリアでの空爆作戦のため派遣されている。

ロシアのプーチン大統領は、トルコによるロシア軍機撃墜について「背後から刺されたようなもの」と非難、トルコに対して経済制裁などの措置をとった。

トルコのチャブシュオール外相は11日、トルコ政府の辛抱は「無限に続かない」と述べ、ロシアが「あらゆる機会を使って」撃墜に報復しようとしていると非難した。

(英語記事 Russian warship fires warning shots at Turkish fishing boat

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