インドネシア当局が「テロ集団」を追跡―首都襲撃で

スターバックス店舗の前で警戒する武装警官(14日、ジャカルタ)

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スターバックス店舗の前で警戒する武装警官(14日、ジャカルタ)

インドネシア当局は15日、首都ジャカルタで14日に起きた連続爆発・銃撃事件を受けて国内の「テロ集団」を追跡中だと明らかにした。

ジャカルタ特別州警察のティト本部長は、BBCの取材に対し、実行犯の集団は「少数」で、すでに「無力化」されているものの、スラウェシ島やジャワ島にいる複数の集団と連携していると語った。

民間人2人が死亡し、20人が負傷した今回の事件では、実行犯5人も自爆や銃撃戦で死亡。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出し、「カリフ制国家の戦士」が「十字軍連合の市民」を標的に攻撃した、と述べた。

ジャカルタと同市中心部の襲撃現場(緑印)の位置
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ジャカルタと同市中心部の襲撃現場(緑印)の位置

ティト本部長は、2002年のバリ島で起きた爆弾攻撃事件後に国内のテロ組織のネットワークについて多くの情報を得たとし、2015年末に計画されていた攻撃を未然に防ぎ、複数の人物を拘束したと語った。拘束されたある男性は、バルン・ナイム容疑者から指示を受けていたと語ったという。

ナイム容疑者は、ISと連携しスラウェシ島を本拠とする「東インドネシアのムジャヒディン」(MIT)と呼ばれる集団との関連が疑われている。

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ジャカルタ襲撃 目撃者が事件振り返る

ティト本部長によると、2000年以降、約1000人が過激派グループとの関連で収監されているが、一部は刑務所を出ているといい、同本部長は「潜在的な脅威となり得る」と語った。

ティト本部長は、テロの脅威が「インドネシア国内から出てきたものでなく、世界に広がるネットワークの一部」だと指摘し、インドネシアが自らの対応力と海外との情報共有体制の両方を強化する必要があると述べた。

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インドネシア脅かす過激派 ジャカルタ襲撃の前にも