台湾総統、南沙諸島の島を訪問 批判も

画像提供, European Photopress Agency
台湾の馬英九総統。写真は台北で19日撮影。
台湾の馬英九総統は28日、台湾が実効支配する南シナ海スプラトリー(南沙)諸島の太平島に到着した。台湾が太平島と呼ぶ島はイツアバ島とも呼ばれ、中国、フィリピン、ベトナムがそれぞれ領有権を主張しているだけに、馬総統の訪問は緊張悪化につながりかねないと米国とベトナムが批判している。
今年5月に任期満了で退任する馬総統が在職8年の間で太平島を訪れるのは、これが初めて。
太平島には台湾が派遣した沿岸警備隊などの180人が駐在しており、台湾は設備の改良を重ねている。
馬総統には米国とベトナムが反対したほか、南シナ海の島々に「議論の余地のない領有権」を持つと主張する中国も反発している。
太平島は南沙諸島最大の自然島だが、今では、中国がミスチーフ礁、ファイアリー・クロス礁、スビ礁で行った造成工事で作られた人工島に続く4番目の大きさとみられている。
南シナ海。赤い線の内側を中国は領海だと主張している。