香港株が急落 「春節」明けの取引で

香港株式市場

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旧正月「春節」の連休が明けた11日の香港株式市場で株価が大幅に下落、ハンセン指数は4%安の1万8508.96ポイントで取引を開始した。

中国本土の株式市場は休場が続くが、アジア地域の株式市場はここ数日、大きく下げている。

日経平均株価は10日までの2日間、大幅続落している。11日は祝日のため休場。

香港市場で最も下げが目立ったのはHSBCで5.3%安。騰訊控股(テンセント・ホールディングス)、AIA、中国移動はすべて、午前の取引で4%以上下げた。

世界経済に懸念

米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長は10日、下院金融委員会で半期に一度行う証言に臨み、世界経済の見通しや中国の成長率鈍化への懸念に言及した。

イエレン議長は、最近の米国の金融環境に「成長の下支え効果が乏しくなっている」と述べたほか、中国の「不透明」な通貨政策が世界の株式市場の不安定な動きを加速させていると語った。

イエレン議長は、「この不透明感が世界の金融市場の不安定さを強めているほか、海外経済の弱さが続くなか、世界経済の成長見通しへの懸念が高まっている」と述べた。

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イエレンFRB議長

イエレン議長は、中国経済が「ハードランディング」には向かっていないと確信しているとしながらも、全体的な不透明感が国際商品価格の急落の背景にあり、それが資源輸出国に悪影響を及ぼしていると指摘した。

自動車株

連休が明け、取引が再開された韓国では、総合株価指数(KOSPI)が午前の取引で2.7%安の1865.56ポイントを付けた。

自動車メーカー株が大きく下げた。1月の自動車輸出は新興国での需要減から20%近く減少。現代自動車と起亜自動車が2%近く下げたほか、双竜自動車は4%安となった。

豪株は上昇

オーストラリアの株式市場はわずかながら上昇。10日まで2日続落していた。S&P/ASX200指数は0.3%上昇し4790.20ポイントを付けた。同指数は月初から4%以上下落していた。

ヴァージン・オーストラリア航空は取引開始前に半期業績が黒字化したと発表。経費削減と燃料費の軽減が貢献した。ただ、投資家らは予想を下回る業績改善とみており、先行きを引き続き懸念。同社株は一時5%以上下げた。

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ヴァージン・オーストラリア航空は業績改善を発表したが投資家の懸念は払拭されなかった