「誘拐」された盲導犬が帰還 お詫びの手紙と一緒に

画像提供, Beijing Youth Daily
地元の警察署で保護されたチャオチャオ
中国・北京近郊で23日、盗まれていた盲導犬が無事発見され、犯人からのものとみられるお詫びの手紙が首輪に付けられていた。現地の国営メディアが伝えた。
7歳のメスのラブラドール、チャオチャオは22日に北京郊外を散歩中に数人の男に盗まれた。目が不自由な飼い主、ティアン・フェンボさんが返してほしいとインターネット上で切々と訴えたことから、中国国内のネットユーザーが反応。怒りの声が相次いだ。
チャオチャオは翌日発見され、首輪にはお詫びの手紙が入ったビニールの袋が付けられていた。手紙には「間違ったっことをしました。許してください」と書いてあった。
飼い主のティアンさんは、チャオチャオが盗まれてから、ほぼ寝ず食わずの状態だったと話した。誘拐後に地元のメディアの取材を受けたティアンさんは、「チャオチャオとはいつも一緒でした。友達のようなものです。今は親友を失ったような気持ちです」と語っていた。チャオチャオは5年前に盲導犬としてティアンさんの家に連れてこられたという。
画像提供, Beijing Youth Daily
ティアンさんと盲導犬のチャオチャオ
近くの住民が地元メディアに対して語ったところによると、最近犬の盗難が相次いでいたという。
犯人の動機はまだ不明だが、中国ではペットの犬が「誘拐」され、肉市場に売られる事件が多数起きている。街中だけでなく、家の中にいても盗まれるケースがあるという。
今回の事件は、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」で拡散され、中国国内の犬泥棒への厳罰化を訴える声が上がっている。
あるユーザーは、「目の見えない人の犬を殺そうとするなんて、なんていう怪物だ」と怒りをぶちまけた。別のユーザーは「中国が目指しているのはこんな国なのか。犬は人間の親友で、食べ物じゃない」とコメント。
また、あるユーザーは、「犬泥棒の悪人どもを自分たちの手で罰そうとする村人をみんなが称賛するのはなぜか、考えたことはあるのか」とコメントした。