ミャンマー新大統領にティン・チョー氏 スー・チー氏の側近

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新大統領に選出されたティン・チョー氏(写真は先月1日、首都ネピドーの議事堂前で)
ミャンマーの議会は15日、新大統領にティン・チョー氏(69)を選出した。ティン・チョー氏は民主化運動を主導してきたアウン・サン・スー・チー氏の側近で、昨年11月の総選挙で大勝した国民民主連合(NLD)の幹部。
新政権の発足によって、50年以上続いた軍政からの民政移管が完了する。
投票では、ティン・チョー氏が650票のうち360票を獲得。2位は軍が推挙した候補で213票を得た。3位はNLDのもう一人の候補で79票だった。2位と3位の候補はそれぞれ第1副大統領、第2副大統領となる。
過去5年間の任期中、軍の後押しを受けてきたティン・セイン現大統領は今月末に退任する。
アウン・サン・スー・チー氏は、息子が英国籍のため、外国籍の家族がいる大統領を禁じるミャンマーの憲法によって、大統領就任の道が閉ざされていた。憲法の規定はスー・チー氏を念頭に置いたものだとみられている。
しかし、スー・チー氏は実質的な指導者になると繰り返し述べている。
ティン・チョー氏とは?
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ティン・チョー氏(左)は、アウン・サン・スー・チー氏の側近。2010年11月13日にスー・チー氏が自宅軟禁が解かれた際のこの写真で、隣に写っている
・NLD幹部でスー・チー氏の側近。英オックスフォード大学出身。
・穏やかな物腰で、正直で忠誠心に厚いと評価されているという。これまであえて目立とうとしてこなかった。
・父親は作家で詩人のミン・トゥ・ウン元NLD議員。
・妻ス・ス・ルウィンはNLD創設者のひとりの娘で、現NLD議員。
・スー・チーさんの亡母顕彰のために設置された慈善団体の幹部。
・スー・チーさんのそばにいることが多く、運転手を時折務めることもある。