米軍、アフガニスタンの病院空爆で十数人処分

画像提供, AP
病院は25分間で211発の爆撃を受けた
米軍は、国境なき医師団(MSF)がアフガニスタンで運営していた病院が昨年10月に空爆され、42人が死亡した問題で、将校や兵士など十数人を処分した。AP通信が報じた。
米国防総省は空爆が誤爆だったと認めたが、兵士らの刑事責任は問われないとしていた。今回の処分は正式に発表されていない。
処分の内容は戒告もしくは停職。将官は対象者に含まれていない。
MSFの広報担当者は、正式な発表があるまでコメントしないとしている。
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クンドゥズのこの病院はMSFが運営していた
処分は米国防総省による調査を受けたもので、国防総省は来週、調査結果を発表する予定。
空爆の標的となったのは、アフガニスタン北部のクンドゥズにあった病院。クンドゥズでは、米軍主導の部隊によって2001年以来掃討されていたアフガニスタン旧支配勢力のタリバンが支配を取り戻したばかりだった。
アフガニスタン政府高官らは、病院がタリバンの支配下に置かれていたと主張したが、証拠は提示されなかった。
MSFは爆撃が「戦争の規則違反」に該当すると非難した。MSFは攻撃後、病院から撤退している。
当時のアフガニスタン駐留米軍のジョン・キャンベル司令官は事件について、「悲劇的だが、主に人的ミスによる避けられた事故だ」と述べていた。
オバマ米大統領は空爆を謝罪している。この爆撃で、過去15年にわたるアフガニスタンでの戦闘で最大の民間人被害が出た。