イスラエルでアラブ人の警視副総監が誕生

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昇進式に臨むハクルシュさん(写真中央/13日、イスラエル・テルアビブ)
イスラエル警察で、アラブ人警察官が警視副総監に昇進した。イスラム教徒(ムスリム)としては、警察でこれまでで最も高位の役職に就いた。
昇進したジャマル・ハクルシュさんは18日から新たな職務を開始し、警察不信が根強いアラブ人社会を担当する。
イスラエルの人口の5分の1はアラブ人だが、市民からは、居住地域を警官があまりパトロールしていないことや、公共サービスが不十分だという不満がよく聞かれる。
国際人権団体の「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」(HRW)もここ数年、複数の報告書で、イスラエルのアラブ人たちが差別的な扱いを受けていると指摘している。
現地紙「タイムズ・オブ・イスラエル」によると、ガリラヤ地方出身のハクルシュさんは、アラブ人社会での警察活動を向上するために新設された部門を担当する。
13日に開かれた昇進式には、ロニ・アルシェイク警視総監が出席。ハルクシュさんの主な任務には、違法な武器の流通対策が含まれると語った。
アルシェイク警視総監はさらに、家庭内暴力を減らし、殺人発生率を低下させてほしいと語った。
イスラエル政府と警察は、新たに警官1300人を採用し、アラブ人が多い地域に複数の警察署を新設したい考えという。