エクアドル地震、死者480人に 援助拡大

被災して屋外で寝泊まりする家族

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被災して屋外で寝泊まりする家族

エクアドル政府によると、沿岸部で16日夜(日本時間17日朝)に起きたマグニチュード(M)7.8の地震による死者の数は、少なくとも480人に達した。4000人以上が負傷し、231人が行方不明という。さらに数千人が家を失い、屋外での寝泊まりを余儀なくされている。被災者の健康状態への懸念が高まるなか、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や世界食糧計画(WFP)など主要国際援助機関が援助拡大に乗り出している。

被災地を訪れたコレラ大統領は、復興には数十億ドルかかるだろうと見通しを述べた。

甚大な被害を受けたマンタの町では、倒壊したホテルのがれきの中から6人が救出されたが、これ以上の生存者救出の望みは消えつつある。

現地の人たちによると、最もひどい被害のあった地域では、がれきの下に埋もれた遺体の臭いが顕著になってきたという。

セラノ内相は19日、ロイター通信に対して、今後の作業の主眼は生存者救出よりも遺体発見・回収に切り替わると述べた。

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捜索活動は続くが生存者発見の希望は薄れつつある

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数多くの建物が破壊された

救助の焦点は生存者の支援に移りつつある。地震によって通信、交通、衛生などのインフラが破壊されたため、援助活動の妨げとなっている。

主要国際援助機関が支援に乗り出しており、WFPは最も甚大な被害を受けた被災者を対象に8000人分の食料を提供した。UNHCRは、48時間以内に仮設シェルターと蚊帳を空輸すると表明。国際援助団体オックスファムは、安全な飲料水など援助物資の第1弾を20日に送ると明らかにした。国際援助団体セーブ・ザ・チルドレンは、被災した子供たちが教育を受け続けられるよう「24時間体制で」対応していると話している。

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エクアドル・ムイスネ近郊を震源にM7.8の地震が起きた