ブラジルのルセフ大統領 弾劾進むも「戦い続ける」

ルセフ大統領はインタビューで現在進む弾劾手続きは「不法」だと非難した
ブラジルのルセフ大統領は、現在進められている弾劾手続きについて、自らの潔白を主張し、「戦い続ける」と表明した。BBCとのインタビューで述べた。
ルセフ大統領は、「弾劾の訴求が認められたとしても、政権に戻るため(中略)戦い続ける」と語った。
ルセフ氏に対しては、再選を目指していた2014年当時、政府予算を不正操作し財政状況を良く見せかけたとして、弾劾手続きが進められているが、ルセフ氏は、政府が取った措置はブラジルでは通例だと主張している。
ブラジル上院は来週、弾劾裁判を行うかについて採決を取る予定。裁判開始が決まれば、ルセフ氏は180日間の停職となる。
同国の主要な新聞各社の調査によると、定数81人の上院では、半数以上が弾劾手続き開始に賛成票を投じる見通し。
BBCのウィラ・デイビース記者とのインタビューで、ルセフ氏は次のように語った。
・ブラジルの汚職問題に対する「取り組みは十分でなかった」が、現政権の下で、取り組みの「効果の度合」は高まった。
・今年のリオ五輪の聖火が到着した際は、「悲喜こもごも」だった。自分が大統領として式典に臨めるかどうか定かではないためだ。
・1970年代の軍事政権下で、刑務所内での拷問は珍しくなかったと、自身が投獄された3年間を振り返った。
「抵抗、抵抗、そして抵抗」
弾劾手続きについてルセフ氏は、「私は確かに被害者だと信じている。そして、もちろん、私は潔白だ」と述べた。
さらに、「私たち政権にいる人間や私の支持者たちは、進められている弾劾手続きは非合法で不法だと考えている」とし、「うそに基づいている。つまり、弾劾手続きを装った間接的な選挙だ」と語った。
ルセフ氏はまた、「我々がするのは、抵抗、抵抗、そして抵抗だ。そして、事実に基づく勝利を手にし、政権の再開を確実にするため、さらに戦う」と述べた。