三菱自動車 日産傘下で再建へ

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燃費試験データの不正操作問題に揺れる三菱自動車は12日、日産自動車の資本参加を受けて再建に取り組むと発表した。日産は三菱自動車に2373億円出資し、同社株式の34%を持つ筆頭株主になる。

両社が12日に行った共同記者会見で、日産のカルロス・ゴーン社長は提携について「ウィン・ウィンの取引になる」と述べた。

一方で三菱自動車の益子修会長は、「信頼の回復と経営の安定に向けた重要な道筋になる」と述べた。

益子会長は、開発部門で日産から人的・技術的支援を受けることで、ブランドに対する信頼回復を目指す考えを示した。また、電気自動車、自動運転車に関する技術の開発でも協力すると述べた。

さらに、共同購入によるコスト削減にも取り組むという。

燃費をめぐる不正が先月明らかになって以来、三菱自動車の時価総額は4割以上、下落していた。

燃費試験データの不正操作は、日産自動車が三菱自動車に製造委託する複数のモデルについて自社で試験を行った際に判明。先月20日に三菱自動車の相川哲郎社長など経営陣が記者会見し、不正を認め謝罪した。

その後、燃費試験での不正が1991年から続いていたと明らかにしている。