南米コロンビアで約8トンのコカイン押収

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並べられた押収物を警備する警官(15日、コロンビア・ツルボ)
南米コロンビアの警察は15日、約8トンに及ぶコカインを押収したと発表した。同国内で史上最大規模の違法薬物の押収量だという。
コカインは、西部沿岸の町ツルボに近いバナナ農場の中に隠されていた。
サントス大統領はツイッター上で警察を称え、「ツルボでの作戦では、我が国史上最大の量を押収した」と述べた。
警察の発表文によると、コカインは犯罪組織「ウスガ」が所有していた。作戦時に3人が容疑者として逮捕されたが、3人が逃亡したという。
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押収物の多くは包装済みだった
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犯罪組織ウスガのコカインは中米を経由し米国に送られる
ビジェガス国防相によると、8トンのコカインのうち、1.5トン近くは包装され「輸出準備が整っていた」という。同相によると、海上で今回をわずかに超える量のコカインが押収された例があるかもしれないものの、地上では史上最大の量だという。
ウスガは主に麻薬密売を行っているが、恐喝や非合法の資源採掘、殺人や誘拐にも関わっていると現地の記者は指摘している。
コロンビア警察は、実際に活動しているウスガ構成員は約2000人いるとみている。過去5年間に逮捕された構成員は6700人に上る。
コロンビア政府は今月、麻薬密売や非合法の採掘を行う犯罪組織に対し空爆を実施すると表明した。新たな措置は特に、ウスガやロス・ペルソス、ロス・プンティジェロスといった犯罪組織を標的としている。
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押収されたコカインの推定末端価格は2億4000万ドル(約270億円)