【米大統領選2016】米下院議長 トランプ氏支持を表明

画像提供, AFP/EPA
Paul Ryan, left, and Donald Trump have clashed in the past
米下院のポール・ライアン議長は2日、今秋の大統領選で共和党候補に指名される見通しの実業家ドナルド・トランプ氏に投票すると表明した。共和党で最も高位の公職にあるライアン氏は先月、トランプ氏を支持することはまだできないと述べていただけに、今回の動きは党がトランプ氏支持でまとまりつつあるのを示している。
ライアン議長は地元ウィスコンシン州のガゼット紙への寄稿で、「同意見の部分が相違点より多い」と述べた。ツイッターでは、「この秋、ドナルド・トランプに投票する」と書き、「下院共和党の政策目標の法制化を、助けてくれると確信している」とツイートした。
一方の民主党では、党候補に指名されると予想されるヒラリー・クリントン前国務長官がトランプ氏の外交方針について、「危険なまでに支離滅裂」だと語った。
ライアン議長は寄稿の中で、「彼(トランプ氏)と私との間に意見相違があるのはみんなが知っている。隠しだてするつもりはない」とした上で、「必要だと思えば、これからも率直に意見を言う。だが実際には、我々が目指すものについては、同意見の部分が相違点より多い」と述べた。
さらにライアン氏はクリントン氏を批判し、「クリントン政権になれば、リベラル派の縁故主義や、国民よりも自らを優先する政府がまた4年続くことになる」と述べた。
ライアン議長とトランプ氏はこれまで繰り返し会談を重ね、合意点を見出そうとしてきた。
ライアン氏の顧問、ブレンダン・バック氏は、「言葉遊びをしているわけではない。支持だと思ってもらっていい」とツイートした。
それでもなお、ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領やジョージ・W・ブッシュ前大統領といった共和党の重鎮は、トランプ氏支持を拒否している。
画像提供, Reuters
クリントン氏はトランプ氏の外交政策の主張を「危険なまでに支離滅裂」と批判した
クリントン氏は、カリフォルニア州での講演で、トランプ氏を大統領に選出するのは「歴史的な誤りだ」と述べた。
クリントン氏はトランプ氏の外交政策や性格を非難し、「準備不足どころか、気質も適していない」と述べた。「核攻撃の暗証番号を知ることがあってはならない人物だ」。
これを受けてトランプ氏はツイッターで、「嘘つきヒラリーにはもう信用がない。公職で失敗しすぎている。無能がさらに4年も続くのを人々は許さない」とツイートした。