イスラエル・テルアビブで銃乱射 4人死亡

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襲撃現場の「サロナ・マーケット」に到着したイスラエルの治安部隊(8日、テルアビブ)
イスラエル当局によると、同国の商業都市テルアビブの中心部で8日夜、パレスチナ人2人が銃を乱射し、4人が死亡、6人が負傷した。
襲撃は、店舗やレストランが立ち並ぶ商業施設「サロナ・マーケット」の2カ所で起きた。サロナ・マーケットはイスラエル国防省や陸軍の本部にも近い。
警察によると、実行犯2人はヨルダン川西岸の町ヘブロンに近い、パレスチナ人が住む村ヤッタに在住。2人とも拘束されており、1人は病院で手術を受けている。
昨年来、銃や刃物で通行人を襲ったり、自動車を人ごみに突っ込ませるなど、イスラエル人を標的にしたパレスチナ人による攻撃事件が相次いでいる。ただここ数カ月は、発生件数は減少していた。
発砲現場には大勢の救急部隊が集まった
今回の襲撃は、午後9時半(日本時間9日午前3時半)頃に、人々がレストランやバーでくつろぐなかで起きた。
襲撃時を撮影したビデオからは、人々が逃げ、救急車が急行する様子が見える。現場の写真には、テーブルがひっくり返され、椅子が倒されたレストランが写っている。
現場にいたメイタル・サッシさんは、地元テレビのチャンネル10に対し、ちょうど息子の誕生日パーティーを開いていたと話し、銃声が聞こえた時、「すぐにテロ攻撃だと分かった」と語った。「赤ちゃんとベビーカーを抱えて稲妻のように走った。何が起きているのか分かっていなかった人たちに走って逃げるよう叫んだ」。
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現場検証するイスラエル警察の捜査官(8日、テルアビブ)
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2人の襲撃犯は拘束された(8日、テルアビブ)
負傷者はイチロフ病院に運ばれたが、4人がその後死亡。ほかの負傷者のうち3人も重体という。
テルアビブ警察のチコ・エドリ署長は、「かなり深刻なテロ事件」だと語ったが、さらにもうひとりの襲撃犯がいるという情報は正しくないと述べた。「テロリスト2人のうち、1人は逮捕され、もうひとりは銃撃で負傷した。彼らが所持していた武器は押収された」。
サロナ・マーケットの運営を担当するシュロミ・ハジャジさんは、チャンネル10に対して、施設の入り口にいた警備員が「襲撃犯が入ろうとするのを止めたことで、多くの人で混雑していた施設でさらに大きな惨劇になるのを避けられた」と語った。