イスタンブールの空港で爆発と銃撃 36人死亡

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爆発と銃撃が起きた後、空港前に到着した救急隊(28日、イスタンブールのアタチュルク国際空港)
トルコ最大の都市、イスタンブールのアタチュルク国際空港で28日夜(日本時間29日早朝)、爆発と銃撃があり、少なくとも36人が死亡、140人以上が負傷した。トルコ当局によると、3人の襲撃犯は空港入り口近くで発砲し始め、警察の銃撃を受けた後、自爆死した。
トルコのユルドゥルム首相は、初期段階で得られた情報では、過激派組織「イスラム国」(IS)が関与している可能性が示唆されていると述べた。同国で近年相次ぐ爆発攻撃は、ISや分離独立を求めるクルド人勢力によるものとみられている。
現地で取材するBBCのマーク・ローウェン記者は、今回の攻撃は組織的に計画された攻撃のようだ、と語った。またアタチュルク空港の脆弱な警備態勢が長らく指摘されていたと述べた。
ターミナルの入り口には、手荷物検査のためのX線装置が設置されているものの、自動車で到着した際の検査は限定的だという。
トルコのエルドアン大統領は、「イスタンブールできょう爆発した爆弾は、世界のどの空港で爆発してもおかしくない」と述べ、武装勢力との世界的な戦いの分岐点になるべきだと訴えた。
米政府は今回の攻撃を「憎むべき行為」と非難し、「トルコに対するゆるぎない支持」は変わらないと述べた。
ドイツのシュタインマイヤー外相は、「犠牲者の死を悼む。トルコを支援する」と語った。
「かがめ!」 イスタンブール空港で爆発・銃撃 直後の状況
攻撃から数時間が経過した後、トルコのユルドゥルム首相は記者団に対し、少なくとも36人が死亡し、多数の負傷者が出ていると述べた。重傷者も多いという。また、死亡者には外国人も含まれている可能性が高いと語った。
アタチュルク空港は滑走路を閉鎖し、すべての発着を見合わせている。
目撃者のポール・ルースさんはAP通信に対し、「エスカレーターで到着エリアから出発エリアに上がってきた時に銃声が聞こえた」、「男がうろついていた。黒い服装をして、拳銃を持っていた」と話した。
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空港から避難する利用客ら
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現場で見つかったカラシニコフ銃
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空港に到着した救急車
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病院に運ばれる負傷者