次期英保守党党首 メイ内相支持広がる

次期保守党党首として複数閣僚の支持を得たメイ内相

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次期保守党党首として複数閣僚の支持を得たメイ内相

英国の与党・保守党で、次期党首に立候補したテリーザ・メイ内相への支持が広がっている。先月30日以降、マイケル・ファロン国防相とパトリック・マクローリン運輸相の2閣僚や英紙デイリー・メールがメイ氏支持を表明した。

次期首相に指名される保守党党首にはメイ氏のほか、マイケル・ゴーブ法相、スティーブン・クラブ雇用・年金相、エネルギー担当閣外相のアンドレア・レッドソム氏、リアム・フォックス元国防相の4人が立候補した。

メイ氏に対しては、現時点で70人以上の下院議員が支持を決めている。これにはクリス・グレイリング下院院内総務や、ジャスティン・グリーニング国際開発相、スコットランド担当相のデイビッド・マンデル氏が含まれる。

下院の保守党議員330人は来週7月5日に最初の投票を行い、最下位となった候補が除外される。最下位候補を除外する投票を繰り返し、最終的に2人になった時点で、全体の保守党党員による選挙を行う。

9月9日に新たな保守党党首が発表される見通し。

次期党首として有力視されていたボリス・ジョンソン前ロンドン市長(現下院議員)を支持するとみられていたゴーブ法相が自ら立候補したことは多くの人を驚かせた。ジョンソン氏は30日に不出馬を表明し、政界に衝撃が広がった。

デイリー・メール紙は7月1日付の一面で、「炎に包まれた党、なぜテリーザ・メイ氏)でなくてはならないか」との見出しで、メイ氏支持を表明。「ウェストミンスター(英議会)がますます精神病院の様相を呈している」とした上で、「この国が必要としているのは、安定した信頼できる人物による舵取りだ」と述べた。

与党・保守党の新たな党首は英国の首相に指名される。現職のキャメロン首相は、先週23日の欧州連合(EU)からの離脱を問う国民投票で、自らが支持を訴えていたEU残留が敗北したことを受けて、辞任を表明した。

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メイ氏支持を表明したマクローリン運輸相(写真左)とファロン国防相(同右)