【米大統領選2016】トランプ氏 副大統領候補にペンス知事=米メディア

インディアナ州のペンス知事

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インディアナ州のペンス知事

今秋の米大統領選で共和党の候補となる見通しのドナルド・トランプ氏が副大統領候補にインディアナ州のマイク・ペンス知事を起用することが14日、明らかになった。複数の米メディアが報じた。

トランプ氏の選挙対策本部は15日に副大統領候補の発表を行う予定だったが、南仏ニースで遊歩道にトラックが突っ込み多数が死亡した事件を受けて延期を決めた。

米ABCニュースは選対本部筋の話として、ペンス知事が副大統領候補起用を受け入れたと伝えている。

一方、トランプ氏は14日夜のフォックス・ニュースとのインタビューで、「最後の最後の決断はまだしていない」と語った。

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トランプ氏とペンス氏は今週インディアナ州で開かれた集会で一緒に登壇した

トランプ氏は、ペンス氏が共和党保守派の支持を集めると期待している。

ペンス氏のほかに、ニュート・ギングリッチ元下院議長やニュージャージー州のクリス・クリスティ知事が副大統領候補として取りざたされている。

ペンス氏は57歳。知事に選出される前は、下院議員を12年間務めた。ペンス氏の議会での経験や中西部の州の知事という立場が、11月の本選でトランプ氏に有利に働く可能性がある。

ペンス氏は妊娠中絶に強く反対しており、一部には反同性愛者法だと指摘される「信教の自由法」に署名もしている。

トランプ氏の率直な言動に眉をひそめる社会的保守派が、ペンス氏とタグを組むことで心証を良くすることも期待されている。

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ペンス氏は12年間下院議員を務めた

ニューヨークが地元で、不動産業で財をなし公職に就いた経験がないトランプ氏は、副大統領候補には議会との交渉で助けてくれる人が望ましいと述べていた。

しかし、トランプ氏が主張するイスラム教徒の一時的な米国入国禁止など、主要な政策でペンス氏と意見が分かれるものもある。ペンス氏は昨年、トランプ氏の入国禁止の提案についてツイッターで「侮辱的で、違憲だ」と批判していた。

ペンス氏はまた、トランプが反対する貿易協定の締結を支持しているほか、トランプ氏が間違いだったとするイラク戦争にも下院で賛成票を投じた。

さらに、トランプ氏が、自身に対する訴訟を担当する連邦地裁のゴンザロ・クリエル判事について、メキシコ系なので公平な判断ができない、と発言したことをペンス知事は批判していた。クリエル判事はインディアナ州生まれ。