バングラデシュ警察、イスラム過激派の容疑者9人を殺害

画像提供, BBC Bengali
警察は過激派組織のメンバー数十人がいまだに潜伏しているとみている(26日、ダッカ市内で)
バングラデシュの警察は26日、首都ダッカ市内でイスラム過激派組織の潜伏先を急襲し、容疑者9人を殺害した。
ダッカ市内の住宅街カリアンプールを捜索していた際に手製爆弾による攻撃を受けた警察が応酬したという。9人がどのような武装組織のメンバーだったのかは明らかになっていない。9人のほか、1人の容疑者が拘束された。
バングラデシュでは、世俗派の文筆家やブロガー、少数派宗教の信者などが攻撃を受ける事件が相次いでいる。
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強制捜査があった場所付近にあつまった人々(26日、ダッカ市内で)
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容疑者9人が殺害された(26日、ダッカ市内で)
今月1日には、武装した男5人がダッカの高級住宅街にあるカフェ、ホーリー・アーティザン・ベーカリーに押し入り、客などを人質に取って数時間立てこもった。殺害された20人はほぼ全員が外国人だった。攻撃には、過激派組織の「イスラム国」(IS)が犯行声明を出している。
攻撃後、同国警察は、過激派組織が潜伏しているとみられる地域の一斉捜査を実施してきた。
<解説>アンバラサン・エチラジャン記者
ホーリー・アーティザン・ベーカリーでの事件以来、イスラム過激派の武装メンバーが複数殺害されたのはこれが初めてだ。どのような組織に属していたのかは明らかでない。
警察は、過激派組織のメンバー数十人がいまだに潜伏しており、さらなる攻撃を計画していると考えている。治安当局は、最近相次いだ事件や過去3年にわたって続いていた標的殺人を未然に防げなかったことで激しく非難されている。
バングラデシュ政府は、自国で生まれた過激派が事件を起こしていると主張するが、ISや南アジアのアルカイダ系組織が一部の攻撃について犯行声明を出している。