【リオ五輪】競泳フェルプス、五輪21個目の金

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マイケル・フェルプス選手
五輪金メダル最多記録をもつ米競泳男子のマイケル・フェルプス選手(31)が9日、21個目の五輪金メダルを獲得し、自己記録を更新した。フェルプスはこの日、男子200メートルバタフライと800メートルリレー決勝で優勝し、20個目と21個目の金メダルを相次いで手にした。
フェルプスは2012年ロンドン大会の200メートルバタフライでは、チャド・レクロス(南アフリカ)に僅差で敗れ2位だっただけに、今回は雪辱を果たした形だ。フェルプスは1分53秒36。2位は日本の坂井聖人が1分53秒40とフェルプスに迫り、銀メダルを獲得した。3位はタマシュ・ケンデレシ(ハンガリー)。今回のレクロスは4位だった。
800メートルリレーでは米国が大差で完勝。2位は英国が入った。リレーは200メートルバタフライから約1時間後に行われたが、フェルプスは相次ぎ出場した。リレーの米国代表は2015年世界選手権で英国代表に敗れたが、今回はレース序盤からリードを広げ、2秒47差で五輪連覇を果たした。
フェルプスとレクロスは12日の100メートルバタフライでも対戦するが、フェルプスにとってはロンドンでの劇的な敗北から4年後の今回、200メートルバタフライのタイトル奪還が今大会出場の主な目的だった。
フェルプスはロンドン大会に先駆けて引退の意向を明らかにしていただけに、200メートルバタフライで優勝して有終の美を飾るはずだった。思いがかなわなかったフェルプスは、2014年に現役復帰した。
1988年ソウル五輪の金メダリスト(男子100メートル平泳ぎ)のエイドリアン・ムーアハウス氏(英国)は、「なんて素晴らしい200メートルバタフライのレースだったんだろう。マイケル・フェルプスは圧倒的だった。ほかの選手が追いつくかと思ったが、(フェルプスは)やってのけた。歴代最高と呼んでいいと思う。見事だ。無敵だ」と絶賛した。