ボコ・ハラム ナイジェリア拉致少女の映像を公開

拉致少女たちの前に立つ覆面した戦闘員

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拉致少女たちの前に立つ覆面した戦闘員

アフリカのナイジェリア北東部を拠点とする過激派組織「ボコ・ハラム」は14日までに、2014年に拉致した200人以上の女子生徒の一部の映像を新たに公開した。

ナイジェリア政府は映像をめぐってボコ・ハラムと接触したと明らかにしている。

映像には約50人の少女が写っており、武装し顔を覆った男が、少女たちと政府に拘束された戦闘員を交換するよう要求している。また、政府軍の空爆で一部の少女が死亡したと語っている。

現地のハウサ語で語る男はまた、40人の少女が結婚しているとし、「長らく拘束された」ボコ・ハラムの戦闘員たちが解放されない限り、映像に写る少女たちは戻れないと述べた。

2014年4月に拉致された最終学年の女子生徒276人のうち、200人以上が依然として拘束されているもようで、イスラム教徒でなかった少女は改宗させられ、性的虐待や結婚を強いられたとみられている。

映像の中で、男に発言を促されたマイダ・ヤクブと名乗る少女が、両親に対して政府に嘆願するよう求めている。映像の最終部分では、別の場所で、空爆による犠牲者だとされる死体が転がっている様子が写されている。

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映像の中で戦闘員の質問に答える少女

ナイジェリアのアルハジ・モハメド情報相は、政府が少女たちの解放に向けできる限りのことをしているとあらためて述べた。「ボコ・ハラム指導部の分裂で状況が複雑になっているため、非常に慎重に対応している」とし、「少女たちの安全確保を第一に考えている」と語った。

拉致少女とされる映像は、CNNテレビが拉致少女のうち15人だとされる映像を入手した今年4月以来となる。

ナイジェリア軍は、ジャーナリストのアハメド・サルキダ氏の行方を追っていると発表。サルキダ氏は今回の映像が公開される前に、映像の内容を報道していた。数年前から中東のドバイに住むサルキダ氏は、ボコ・ハラムの内情に関する報道を数多くしてきた。

今年5月には、カメルーン国境近くの広大な森林サンビサ・フォレストで、軍が支援する自警団によって拉致少女の一人とされるアミーナ・アリ・ヌケキさんが発見された。

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ボコ・ハラム脱出した少女の夢は 母親がBBCに語る