米政府、グアンタナモ収容者を大量移送 15人をUAEに

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米国防総省によると、今回の移送でグアンタナモ収容施設の収容者数は61人となる
米国防総省は15日、キューバ・グアンタナモ米軍基地にあるテロ容疑者収容施設から15人の収容者をアラブ首長国連邦に移送したと発表した。オバマ政権下では、最も大規模な収容者の移送となった。
国防総省によると、移送されたのはイエメン国籍の12人とアフガニスタン国籍の3人で、残る収容者の総数は61人となった。
大多数の収容者は起訴や裁判が行われないまま、10年以上拘束されている。
オバマ大統領は任期中に収容施設を閉鎖する計画を発表している。
ホワイトハウスは残りの収容者を米国本土に移送したい考えだが、議会は反対している。
国防総省は15日の発表文で、「グアンタナモ収容施設閉鎖に向けた米国の取り組みに、アラブ首長国連邦政府が人道的に手を差し伸べ、協力てくれたことに、米国は感謝している」と述べた。
今年4月には、収容者のうちイエメン国籍9人がサウジアラビアに移送された。
キューバ南東部の米海軍基地にあるグアンタナモ収容施設は、ジョージ・W・ブッシュ前大統領の政権時に、2001年9月11日の同時多発テロ事件を受けて、外国人のテロ容疑者を収容するために設置された。
年間運営コストが4億4500万ドル(約450億円)に及ぶグアンタナモ収容施設の収容者は一時700人以上に上った。
ホワイトハウスは今年2月に収容施設の閉鎖計画を議会に提出している。
収容施設はキューバ南東部にあるグアンタナモ(Guantanamo)米軍基地内に設置されている