コロンビア反政府ゲリラ 最終的な停戦を発表

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FARCの戦闘は1964年から。内戦で数百万人が住む場所を失った。写真は、トリマ県プラナダスで平和の壁画を描く人たち(26日)
コロンビアの反政府左翼ゲリラ「コロンビア革命軍」(FARC)は28日、すべての戦闘員に対して29日午前零時(日本時間午後2時)からの停戦順守を指示したと発表した。
コロンビア政府とFARCは先週24日に和平交渉で最終合意し、52年に及ぶ内戦に幕を下ろした。FARCは世界で最も長期間続いた反政府活動のひとつ。和平交渉は4年に及んだ。
最終的な和平合意は今後数週間中に署名される見通し。
愛称「ティモチェンコ」の「ティモレオン・ヒメネス」ことロドリゴ・ロンドニョFARC最高司令官は記者団に対し、「全ての司令官と部隊、我々の戦闘員一人ひとりに、今夜零時をもって、完全な停戦とコロンビア政府に対する敵対行為を停止するよう命令する」と述べた。

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最終的な停戦を発表するロドリゴ・ロンドニョFARC最高司令官(28日、ハバナ)
これに先立ち、コロンビアのサントス大統領は、29日午前零時でFARCに対する軍事行動の停止を命令する文書に署名している。サントス大統領は先週26日に、「対立が終わった!」とツイッターでコメントした。
キューバの首都ハバナで行われていた和平交渉の合意は24日に発表された。今後は、FARC戦闘員の批准が来月行われ、和平合意をめぐるコロンビアの国民投票が10月2日に実施される。
合意に基づき、FARCは戦闘による抵抗を止め、合法的な政治プロセスに参加する。
コロンビア政府は今年3月に、国内で2番目の規模を持つ反政府組織、国民解放軍(ELN)との和平交渉の開始を発表した。しかしELNは依然として、前提となる人質の解放と拉致の完全停止に応じていない。

FARC反政府活動の52年

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1964年 共産党の武装組織として発足。
2002年 最盛期の当時、戦闘員2万人を擁し、国土の最大約3分の1を支配下に置いた。
2008年 FARCにとって最悪の年となり、大きな敗北が相次いだ。
2012年 ハバナで和平交渉を開始。
2016年 最終的な停戦。
