ブリュッセル郊外の犯罪研究所の火災、証拠隠滅が目的か

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研究所の事件現場(29日)
ベルギーの首都ブリュッセルの北にあるブリュッセル犯罪学研究所で29日に発生した大規模な火災について、検察当局は証拠隠滅が目的だった可能性があるとの見方を示した。
ベルギーの放送局RTLによると、29日午前2時半(日本時間午前9時半)ごろ、自動車が3つの柵を突破して敷地内に入り、その後、爆発と大規模な火災が発生した。
大きな爆発があったと伝えられたものの、警察は爆発が爆弾によるものかどうか確認できていない。
ブリュッセル検察の広報担当者は、AP通信に対し、火災は「いつかの資料」を破壊するのが目的だったと語った。
同担当者はさらに、近隣住民が聞いたと話す爆発音は爆弾によるものではなく、建物内にあった可燃性物質の可能性が高いと語った。
ベルギーのメディア報道によると、火災による負傷者は出ていない。容疑者らの現在の状況については依然不明。
研究所では約30人が消火活動に当たった。
ブリュッセル北の郊外にある研究所はベルギーの連邦司法機関に関連した施設で、犯罪の科学捜査の分析業務を行っている。RTLによると、このような業務を行う施設は事件のあった研究所以外にも存在する。
ベルギーでは、今年3月に空港と地下鉄駅で起きた連続爆発攻撃で32人が死亡して以来、厳重なテロ警戒態勢が続いている。
昨年11月のパリ連続襲撃で、スタット・ド・フランス外で自爆したビラル・ハドフィ容疑者は、ネデル・オフェル・エムベック在住だった。

爆弾が爆発した研究所はブリュッセル北の郊外にある