北朝鮮、金勇進副首相を処刑=韓国政府

金正恩氏は最高幹部であっても忠誠が疑われる場合には粛清するのをためらわないとアナリストらは指摘している Image copyright AFP
Image caption 金正恩氏は最高幹部でも忠誠を疑えば粛清をためらわないという

韓国統一省は31日、北朝鮮が金勇進(キム・ヨンジン)副首相を先月処刑したと明らかにした。金副首相は複数いる副首相の1人で、教育を担当していた。

統一省は処刑の情報をどのように入手したかは明らかにしていない。

韓国政府が類似情報を過去に発表した際には、後に誤報だったと判明したこともある。

今年2月には、朝鮮人民軍総参謀長の李永吉(リ・ヨンギル)氏が処刑されたと伝えられたものの、5月に開かれた朝鮮労働党大会に姿を見せ、北朝鮮に関する正確な情報の入手がいかに難しいかがあらためて浮き彫りになった。

統一省は今回、情報機関と韓国との交渉を担当する主要閣僚の金英哲(キム・ヨンチョル)氏、および「チェ・フィ」と呼ばれる幹部が、7月中旬に1カ月の再教育処分を受けたことも明らかにした。

北朝鮮がこのような報道を確認することは非常にまれだ。北朝鮮が最後に公表した処刑は、2013年の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の叔父、張成沢(チャン・ソンテク)氏の粛清・処刑だとみられている。

通常、最も正確な確認方法は、メディアの報道に姿を現さないようになることだ。このため、今回の情報が間違っているとすれば、金勇進氏は平壌で開かれる主要な催し物で姿を見せるか出席者のリストに名前が載るだろう。

李永吉氏は総参謀長の任は解かれたが、降格後も数カ月後には公の場に姿を現している。

金勇進、金英哲両氏はどんな人物なのか

金勇進、金英哲両氏とも北朝鮮の高官で、公式文書や声明の中で名前が挙げられていた。

金勇進氏の対外的な知名度は低いが、金英哲氏は写真の中で金正恩氏のかたわらに写っていることが多く、正恩氏に近い人物だとみられている。5月の党大会では、情報機関のトップに就任した。

専門家らによると、北朝鮮の高官は頻繁に再教育処分を受けており、時には「企業内研修」のような位置付けになる。一部の幹部は再教育の後に昇進するが、降格される場合もある。

今回情報が出たのはなぜか

統一省の発表文は、2人のそれぞれ教育と農業を担当する高官が処刑されたと韓国の新聞が報道した翌日に出た。

また、英国駐在の北朝鮮外交官が亡命し、注目されて間もないタイミングでもある。

北朝鮮の支配層が不安になる理由があるのは明らかだ。金正恩氏の下、過去4年間で4人の国防相が入れ代わっている。

金勇進氏の処刑が確認されれば、金正恩氏が2011年に父親の正日氏死去に伴い北朝鮮の最高指導者になってから繰り返されてきた最高幹部の粛清・処刑の最新の事例になる。

(英語記事 North Korea executed top minister, South Korea says

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