シリア軍ヘリ、アレッポに「塩素投下」と

シリア・アレッポで塩素ガス攻撃を受けたとされる少年(6日)

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シリア・アレッポで塩素ガス攻撃を受けたとされる少年(6日)

シリア北部アレッポ郊外で6日、政府軍ヘリが塩素ガス弾の入った樽(たる)爆弾を投下した疑いがもたれている。民間の救急援助団体「シリア民間防衛隊」によると、スカリ地区への攻撃で80人が負傷し、大勢が呼吸困難に陥ったという。情報は確認できていない。

国連調査は8月、シリア政府軍が少なくとも2度にわたり塩素を使ったと結論した。シリア政府は一貫して、化学兵器は使っていないと主張している。

反政府勢力の支配地区で活動するシリア民間防衛隊のイブラヘム・アルハジさんは、政府軍ヘリが樽爆弾を投下して間もなく、現場に到着したと言う。樽爆弾には塩素ガス弾のシリンダーが4個入っていたとアルハジさんは話す。

シリア民間防衛隊はフェイスブックに、ショックを受けた様子で酸素マスクを使う子供たちの写真を投稿した。

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呼吸困難の負傷者たち シリアで塩素入り爆弾投下

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救助隊による写真には、酸素吸入する市民の様子が映っている。病院は特定されていない(6日)

シリア民間防衛隊は8月にも、シリア軍が塩素ガスを市民に使ったと糾弾した。これに対して、アサド政権を支援するロシアは、アレッポの政府支配地区で反政府勢力が「毒ガス弾」を使ったと非難している。

塩素は一般的な工業用品だが、兵器としての使用は化学兵器禁止条約で禁止されている。

国連は6日、シリア内戦に巻き込まれる民間人の被害規模は今年前半にいくらか軽減したものの、その後の戦闘激化によって悲惨な被害は前よりも増していると報告した。シリア内戦に関する12回目の国連報告は、2月の戦闘停止によって一部の町村が数年ぶりの人道援助を確保したが、それは数週間しかもたなかったと指摘している。

国連によると、今ではシリア人60万人が包囲下で暮らし、さらに30万人がアレッポから脱出できずにいる。

アレッポをめぐる攻防では、8月に反政府勢力が制圧した一部地区をシリア政府軍が4日に奪還したという情報がある。アレッポ東部の反政府勢力地区はこれで再び、包囲されたという。

監視団によると、政府軍はアレッポ南部の軍事訓練施設2カ所を掌握し、最近開通したばかりの反政府勢力による新しい補給ルートを遮断したという。